Amore 八木の酒落徒然


2011年 1月の日記 W

 

ラブ 野沢温泉と火祭り


火祭りのフィナーレ、社殿が勢い良くもえあがる

今から2年ほど前だろうか、野沢温泉の火祭りが凄いって話を聞いたのが。

温泉&共同浴場LOVEのAmore 八木としても、
野沢温泉の13ある共同浴場は何としても訪れたい処でもあった。

湯仲間という村人同士の連帯により管理される歴史ある温泉は、
風情ある重厚な湯屋建築が施され それを見るだけでも値打ちがある。

今回は友人のモリッチョをそそのかし、
彼のエスティマハイブリットではるか500キロの旅へ出た。

メンバーはモリッチョと職場の女の子とその先輩、
そして我が愛息の詠人を含む計5名。

Mojito 7 BAR の営業終了の午前1時過ぎに店まで迎えに来てもらい、
そして詠人を2時頃に拾いそのまま名神吹田ICへ。
野沢温泉へ向かう飯山ICを降りる頃には、
景色はすっかり明るく しかも見事な雪景色だった。

高速道路の運転はモリッチョたちに任せ、
雪道ドライブ大好きなアモーレは ここから運転担当。
そして野沢温泉に到着したら、スキー組(俺以外全員)と別れ
待望の湯めぐりをスタートする。


詠人の後ろ、かすかに見える紅白のやぐらは夜に完全燃焼!

雪の積もって幅の狭い野沢温泉街の道をエスティマでやっとこさ登り、
最初に訪れたのは‘麻釜の湯’だ。


湯屋建築の趣ある建物の屋根からは美しい氷柱が・・・、浴槽は極めてシンプル&お湯最高!

数日前まで風邪で日寝込んだが、
野沢温泉訪問の為?必死で治癒に勤めた甲斐があった。

そう もう このお湯・・・最高でんがな!

薫り高い硫黄フレーバーと、まったりしながら濃厚な湯は
草津のような酸がなく熱いのに柔らかい。

小さめの浴槽に入っては上がり、上がっては掛け湯を楽しむ。
湯気抜きからはキラリと朝の陽の光が差し込み、
冷気にさらされた湯気と絡み合う。
この光景・・・とにかく極上の癒しの図なのだ。

麻釜の湯を上がれば、こないだまでの風邪による体調不良は何処へやら。
一発で完全復活・元気一杯!
さぁ 一気に攻めるぞ〜、野沢温泉の共同浴場たちよ。

テンション上がって次に訪れたのは‘熊の手洗い湯’
その昔 熊が発見したという逸話がある、可愛いネーミングのお風呂だ。


レトロムード満点のエントランス、浴槽も床もビシッと豆タイルが・・・

このお風呂もお気に入りの一つで、
他の重厚な湯屋建築と少し違ったレトロなテイストが涙もの。

41度の適温で柔らかいお湯には、白い湯の花が舞いまくり
昭和風情の浴槽べりで掛け湯するゆったり時間が何とも贅沢だ。

向かいには地元の方々が洗濯をする為の湯屋があり、
そちらにも触手が伸びそうになる衝動を必死に押し殺す。

雪の野沢温泉らしい写真が撮れたのは、次の‘上寺湯’
独立した湯屋にどっさり積もる雪、そしてジャンジャン垂れ下がる氷柱。
よろしいなぁ〜、真冬の温泉巡り・・・と、一人でにやける。


野沢温泉にての初貸切状態に、思わず舞い上がるにやけオヤジ。

麻釜・・・と同系統のお湯だが、貸切で味わうとまたこれが格別。
一人硫黄の薫りに包まれながら、幸せを噛みしめる贅沢時間。

そして今回一番気に入ったのが‘真湯’だ。

看板に「霊泉」を謳うに違わず、緑の柔らかなお湯に
ドバドバに舞う黒い湯の花ちゃんたち。
今までの三湯とは、一気に趣が変り感動ひとしおである。


いかにも効きそうな「霊泉」の看板、緑の湯には黒い湯の花がドバドバ

小さなお風呂なのだが「ここは外せない」ファンが多いようで、
湯めぐりの人達が入れ替わり立ち代り訪れる。

こちとらすっかり真湯に魅せられ、霊泉の掛け湯を繰り返す贅沢なまったりを楽しんだ。

風呂上りは午前11時ですっかり腹ペコ、
風邪の気配は吹き飛んだとは言え体力が戻りきった訳でもないので
ここは一発!鰻でスタミナチャージをしようと新屋食堂という老舗風のお店へ。

喉の渇きを癒すのはキリンラガー、アテはやっぱり野沢菜を単品で注文。
しばし身も心も満たされていく至福の瞬間を堪能しながら鰻の到着を待つ。


本場で食べる野沢菜旨し、写真では見えにくいが付け合せの漬物も野沢菜

出てきた鰻はかなりの肉厚・・・これはヤバイパターン。
そう 昨夏の串本でやられた、脂ボッテリのドロリーな残念バージョンだ。
そして何故か肝吸いではなく、味噌汁が添えられている。
さらに残念なのが、単品で注文し
たっぷり堪能させていただいた野沢菜が再登場。

至福の時間というのは、かくも儚く散り行くのだろうか。

さて 再び至福の時間へと立ち戻るべく、湯めぐりの続きを敢行する。

昼一番は 野沢温泉のシンボル的お風呂の‘大湯’へ。
温泉街の土産物屋が並ぶメインストリートの出発点にもなっている、
まさに野沢の中心的立地で、かつ湯屋の佇まいも堂々たるボス湯だ。


熱めの湯からどんどん立ち昇る湯気、堂々ボス湯、唯一の木製浴槽は黒光り

お昼ご飯時だったので混雑していなかったが、それでも一番人気のお風呂には賑わいがある。
もっと熱いのかと思いきや、この入浴客の多さが
水で薄めてる度合いの多さとも繋がるようで以外とパンチに欠ける。

今のところ、真湯に軍配上がってるな。

昼2番手は大湯に程近い‘河原湯’へ。
こちらは少々パンチの効いた熱めの湯で、シャキッと気合が入る。
しばらくの間貸切状態を楽しめたのもええ感じだ。


唐破風に積もった雪がビール髭のような河原湯、後から来た客は必死にうめまくり・・・

Amore 八木はこの程度のパンチをしっかり受け止めることが出来るのだが、
そこいらの観光客にはハードなようで必死になって水でうめ温度を下げている。

大湯にばかり客が流れ、すぐ近くの河原湯は人気薄。
逆に穴場的なおすすめ湯屋かも知れない。


地元の方オンリーの‘麻釜(おがま’

そして昼3湯目は、ウルトラハードパンチャー‘滝の湯’だ。

野沢温泉名物の麻釜を通過して・・・・と言うより、
(残念ながら観光客は利用できない温泉で野菜や卵を茹でる場所だ)。
足元の悪い坂道をどんどん上がって行くと
温泉街の端っこにひっそり佇むのが滝の湯。

掃除したてで12時半まで入浴不可と書かれた看板と、
入口の扉取っ手を結んだ紐を自分で外し中へ・・・当然貸切。

しかし しばらく誰も入っていないという事は、誰もうめていないという事。
という事は78度ある源泉がドバドバに流れ込みまくって、
当然湯温は78度弱

熱いであろう予想のもと蛇口から水をザーザー入れ、
そのブレンドにより適温へと生まれ変わっているだろうお湯を掛け湯する・・・・
あっ ア ツ イ !

そこからしばし滝の湯と格闘。
水うめまくり、湯もみ板で混ぜまくり10分ほどして再チャレンジ・・・
あっ ア ツ イ ・・・・・


ナイロン紐を自分で外して、湯もみして水でうめまくって・・・も、びくともしない滝の湯の黒湯。

まるで冥界との連絡通路を守護しているかのような、
ダークな温泉はスタミナ抜群。
頑張って 頑張って 頑張りまくったけど、結局入れる温度には成らず断念。
水との軟弱ブレンドした掛け湯のみで、残念ながら降参した。

野沢温泉最大の洗礼を受け、心が少し折れかける。

しかし野沢温泉の近くにも、素敵な温泉がたっぷり。
気分を代えて、ここはいっちょ湯田中温泉へと向かう。
雪に埋もれた田舎道をモリッチョのエスティマハイブリッドで約1時間、
たどり着いたのは何とも愛らしい湯田中温泉駅。


可愛らしいレトロな駅舎、奥にはなんと温泉施設の暖簾が・・・。

実はこの旅へ向けて準備や下調べをし、
いろんな温泉情報をプリントアウトしていたのだが店に置き忘れ
途中のSAで‘長野の温泉’ってバッチリタイムリーな本を購入したのに
スキー班の荷物のほうに混入されオジャン。

湯田中の駅に来ればインフォメーションなどで、
温泉地図などが入手できるだろうと行ったのだが・・・案内所は有る様で無く、
地図もありそうで無い。

結局 入りたい衝動を無理やり抑えて伺った入浴施設で、
目的地の場所を伺い地図をいただいた。

そしてたどり着いたのは、純木造伽藍建築の
文化財指定‘桃山風呂’を擁する素敵旅館‘よろづや’だ。


いきなりゴージャス極まりない宮造りな内装で圧倒するよろづや

無理を言って中を見せてもらった女湯の桃山風呂(写真は館内のポスター)、男湯はなんて事無い・・・

圧倒的な木造建築の存在感に目眩がしそうな脱衣場


残念ながら昼間の外来入浴の時間帯、
お目当ての桃山風呂は女性専用になっており入浴は叶わなかったが
湯守の方に「写真だけでも撮らせて」とお願いしたところ
「掃除中」の立て看板を置いて中に入れてもらった。

その時間の男湯である‘しののめ風呂’は、
まぁ なんて事無い温泉旅館のお風呂でその差は絶大。
お湯自体も特筆する特徴の無い、無臭で透明のお湯で、
つくずく残念な想い。


左は桃山風呂の露天、小判型の木製浴槽の露天にブクブクは興ざめ、しののめ風呂の露天。

湯田中の次は九つの外湯がある渋温泉。
しかしながら渋温泉の宿泊客以外は、そのうちの一つである‘大湯’だけが入浴可なのだ、

行ってみると案の定 悲しく鍵が掛けられた大湯の入口、
すぐ前のみやげ物やで入浴券を500円で購入しだらだらと講釈を聞かされた後にようやく入浴。


中々雰囲気の注湯口からは鉄分の香りが強い滑らか湯が、雪の大湯エントランス、浴槽べりは茶褐色。

浴槽の真ん中は仕切られているが、
その上を温泉がオーバーフローしあんまり意味無いのだが
珍しくサウナも併設される共同浴場で、
鉄分により茶褐色に染まった浴槽や床が中々の雰囲気。

でも 24時間誰でもタダでOKの草津や、23時までだがフリーの野沢温泉。
こんな素敵な共同浴場を巡ってきたオヤジには、
どうにも合点が行かない渋温泉のシステム。

個人的にも鉄湯の風味はあまり好みではなく、
テンションあげあげ〜って感じになる事無く
「渋温泉の渋って、渋ちんの渋やんか」と一人呟き湯屋を出る。

野沢温泉へと帰る道すがらスキーを楽しんでるであろう詠人に携帯で連絡すると、
すごく嬉しそうに「ボク もうちゃんと滑れるようになったで」と。
親身にコーチをしてくれた「モリッチョに感謝しろよ」と伝え、
約1時間かけて野沢へ戻る。

今夜の宿は温泉街から雪上車でしか行けない、ゲレンデ前にある‘ロッジでんべえ’
肝心の雪上車は三菱のデリカを改造したキャタピラー車1台で、
宿の者曰く「食料と荷物を運ぶための車で、人間はスペースがあれば」と言う。

何やねん、その発想・・・お客在りきで営業できるはずやのに。

無理に?乗せていただいた雪上車で宿にたどり着き、
一風呂浴びたがちょいビックリ。
緑がかったお湯にひょっとして・・・と、成分表示を見れば
あの真湯から引湯しているとの事。
残念ながら水でうめられまくり、完全に霊泉パワーを失っていたが・・・。

食事は予想通りのトホホめし、コメント対象外。

許せないのが、ここからだ。

「火祭りへは8時半以降に雪上車で送ります、それまでは面白くないです」発言から始まり

「野沢の火祭りは危険です」

「村人が一升瓶を持って練り歩き、お酒を勧めてくれますが飲まないでください」

「毎年 腰を抜かして、歩けなくなる人が多発します」・・・

なんともふざけた、アンチ火祭り詣で的ネガティブ発言のオンパレード!

「お父さん 火祭り危険って言ってるから、ボク 行くのん辞めとく」とちびる詠人。

ここで完全にぶち切れた!

詳しく書くと長くなるので割愛するが、要するにチェックアウト!
こんな宿に泊まれるか〜・・・という事。

野沢温泉の火祭りに憧れ、ようやく実現したこの旅。
野沢ラヴに欠ける宿の主に気を使い、火祭りの楽しみを遠慮するなんて考えられない。

雪上車でふもとへ送られ野沢温泉街へ。

まずは旅館組合で改めて今夜の宿を探してもらい、
‘リゾートイン高原’さんに宿泊決定・・・おおきに!
1泊朝食付きで6000円・・・これよ、これが望んでいた宿なのよ。

組合事務所は振る舞い酒のコーナーになっており、
夕方6時過ぎにも拘わらず既に赤ら顔のハッピーオーラに包まれている。



そう この日ばかりはインターナショナルなビッグイベントに吸い寄せられた、
大勢の外国人客で賑やかに膨れ上がり皆が嬉しそうにSAKEに群がる。
もちろんAmore 八木も1杯ご相伴に預かる。

そして現れた‘一升瓶持った村人’


さっきまでコモ樽の酒を振舞っていた人達に次々と幸せの洗礼を施す村人

しかもその姿は情報から抱いたイメージをはるかに凌ぐ凄まじきいでたち、
何と 背中に酒ケースを背負って合計7本の日本酒を・・・。
一升瓶には紐で結ばれたマグカップが装着され、
「貴方にも幸せを〜」と謳いながら並々と注いでくれる。
しかもその酒の美味いこと!


美味さと嬉しさから2本購入したお神酒

幸せモード急上昇のオヤジを、宿の奥さんが軽トラでお迎えに。
聞けばその昔大阪で暮らしておられたらしく、
大湯のちょい上にある宿に到着するまで大阪話で盛上がる。

チェックインを済ませたら準備万端、火祭り・温泉・飲み屋・・・。
とにかく野沢温泉のこの夜を楽しみまくろう!


まず1軒目は何故か野沢でたこ焼き・・・の、Foot

大湯どおりをぶらつけば、すぐに目に入ったのが‘たこ焼き’の提灯を下げたBAR。
肝心のたこ焼きはかなり・・・・・なので、アードベグと生ギネスをクイっと。

お店を出てぶらりと歩けば十王堂の湯発見。
ほかの日本建築の湯屋とは違って、コンクリート造りの外湯。
目の前にはライトアップされた閻魔堂、
ぎらりと睨みを利かせ並んだ木彫りの像は小さいながら存在感が抜群だ。


閻魔堂のえんま様達、愛すべき表情でしょ

この‘十王堂の湯’では、地元の爺さんと話が弾み
思いで深いお風呂になった。

Amore 八木と爺さんの間で会話に相槌を売っていた30過ぎの彼は、
上がろうと立ち上がるや否や
「せっかく大阪から来てくださってるんだから、もう少し居なさい」と爺さんに言われ
結局帰るタイミングを失い思わぬ長湯になってしまい気の毒至極。

比較的大きで地元の方に人気のお風呂は、
さらりとさばけの良いお湯で 熱いんだけど 何故か軽やかで心地良い。
もくもくと立ち込める湯気で写真は撮れなかったが、
間違いなく野沢温泉屈指の外湯だった。


コンクリート造りの2階建て、男湯は2階だ

そして2軒目の飲み屋は、この野沢温泉旅行のきっかけとなった
すーさんが昔アルバイトをしていたお店‘ヘブン’だ。
野沢温泉の火祭りの楽しさを教えてくれた人物がすーさんだ。

‘TOKYO GAIJIN BAR’と銘打たれたパーティー営業のヘブン、
確かに外人だらけなのだが どこがTOKYOなのか理解不能。

マスターやママさんに‘すーさん’から聞いてやって来た旨を告げると、
痛く喜んでいただき「懐かしいなぁ〜」と会話が弾む。
アルバイトのさきちゃんが、また可愛い事。
聞けば小倉美人のようで、スキーシーズンのアルバイトだそうな。


マスター&ママ、そして小倉美人のさきちゃん、しばらくすればマスターできあがり!

Amore 八木が一人で飲んでいると、次々声を掛けてくる外人たち。
俺のタバコを目当てに寄ってくる彼や、その友達など
英語・スペイン語〜北欧も居たような。
でも やっぱり明るいね、外人は・・・気性的に俺には良く合うよ。


何度もタバコをせびりに来たスペイン語の兄ちゃん、右の彼は同じカメラを持っているアメリカン

十王堂の湯で暖まりまくり、ヘブンの活気と人の温もりで温熱チャージ完了!

さぁ 雪降る待望の火祭り会場へ行こう!


厄年の男たちが3日がかりで作り上げた社殿は見事に燃え上がっていた

「郷愛会」・・・そう この祭りは、野沢温泉村を愛する男たちの熱い思いで燃えているのだ

燃える社殿を見守る人たち・・・まるで時間が止まったかのように燃え上がる社殿を見つめる

火祭り会場には大勢の地元民が、社殿を中心に輪になり
燃え上がる炎を見つめながら感無量の面持ち。
この1年間の想いを噛みしめるように、静かに しかし熱く佇んでいる。

かれこれ2時間近く居ただろうか?
燃える社殿を見ながら、自分自身の無病息災を願いつつ
地元の人々の熱さに触れじ〜んと込み上げるものを感じ
愛する祭りに打ち込める事に、羨ましさを覚えずにはいられない。


祭りも大詰め、社殿の上には細かな火の粉が舞う、消防団員にも安堵の表情が・・・

雪降る野沢温泉村だが、炎と村人たちの熱気で
寒いなんてこれっぽっちも感じないまま時間が流れていく。

でもさすがに寒くは無いのだが、立ちっぱなしで疲れたAmore 八木。
岩魚の骨酒が飲めるという、噂の居酒屋‘四十雀’めざし大湯通りへ。
しかし今夜は完全フィーバーの野沢温泉、
暖を求め酒を求め大勢のお客で溢れかえり行列が出来ている。

一人ぼっちのAmore 八木は、「相席で宜しければ」と先に通され
一番手前の4人掛けテーブルで飲んでいた外人二人に合流。

聞けば岩国基地から、はるばる野沢温泉の火祭り目当てに駆けつけたらしい。


何故かラーメンスタートの後、熱燗で乾杯の二人

アモーレ注文の岩魚骨酒をみんなで廻し飲み

蜂の子の佃煮やら焼鳥(何故かバラバラ)やら・・・

気の良いアメリカ軍人二人と、ゲテモノ含め食べて飲んで盛上がる。
正直 外人だらけだったので、二人の名前は忘れてしまったが
野沢温泉の夜を、更に楽しいものにしてくれたのは
明らかに陽気な外人観光客たちだった。

しかし玄関前のテーブルは、次々訪れる客たちが開ける扉のせいで寒い事。
ダウンジャケットの上から、雪避けに来ていたジャンパーも最後まで脱げなかった。

でも 心はポッカポカ、気分上々で彼らの分まで清算して
野沢温泉火祭りの夜はお開きとなった。


夜の大湯外観・・・酔っ払いすぎにつき遠慮しました

1月9日(日) 野沢温泉残りの湯巡り・馬曲温泉〜帰阪

ぶ厚い布団から抜け出して、ピカピカのご飯と温かい味噌汁で目覚める。

外はもちろん雪景色・・・しかし、舐めていた・・・雪国の一夜。
前夜に車を停めた方面へ向かうが、大雪に埋まり解らない。
あたりの景色は白一色に一変し、目印が消えてしまっている。

ようやく見つけたモリッチョのエスティマには、
50〜60センチの積雪が・・・。

モリッチョと合流し一緒に雪かきして、車を動かせる様になるまで小一時間。
恐るべし雪国の威力・・・


アスファルトの痕跡さえ無い・・・積雪地獄

この日の午前中、スキーをするはずだったでんべえ組。
しかしながら吹雪のため断念し、Amore 八木と合流。
一緒に温泉巡りを・・・となったが、はっきり言ってペースが合う訳が無い。

駐車場で待ち合わせ時間を決めて彼らと別れ、
オヤジは一人残りの四湯を巡る事にしたが・・・不覚にも五湯あったのだ。

まずこの日の第一湯は、地味度も一番の’横落の湯’


湯屋ではなくビルの半地下に在る為、人目に付かずの地味なお風呂

入ろうとする時に先客が一人「どうぞ今から貸切です、ごゆっくり」
と言いながら長靴を履いて外に出る。

地味とは言え朝一番の温泉が気持ち良くない訳がない、
熱かっただろう湯は若干うめられ過ぎているが
かすかに緑色を帯びてかすかに濁ったまったり湯で独りにんまり。

次に目指すは少し上った所にある‘秋葉の湯’
ここで迷ったのが時間のロスに繋がってしまい、慌ててしまう元となった。

こちらの泉質もザ スタンダード ノザワ、
十王堂や麻釜に近い濃いけれどさらりとした気持ちよいお湯。
洗濯用の浴槽は入浴用よりも大きいためか、より濃さを感じる。


ここも貸切・・・朝から気持ちイイ!、白壁の秋葉の湯、洗濯湯は大きめ

石の床に浴槽、差し込む光にかすかな緑・・・宜しいなぁ〜。
しかし撮影の為に浴室の扉を開けた時、不用意にマットを踏んでしまい
靴下がべチョべチョに・・・仕方ない、この後はノン靴下だ。

秋葉の湯の次は‘松葉の湯’、この湯屋は2階が男湯になっている。


ケロリン湯桶・・・並べてみました、階段を上がり2階へ入浴、緑はハッキリ感じる爽やか温泉

真湯に近い緑の色合い、湯の花は白。
ここも文句無しの泉質で、気持ち良いことこの上ない。
もっとゆっくり入りたかったが、そろそろ時間が気になりだし
後ろ髪惹かれる思いで次の湯へ。

この朝 最後の湯は、駐車場に近い‘新田の湯’
典型的な野沢の湯屋建築に、明るい陽射しがたっぷりと注ぎ込むほのぼの温泉だ。


最後なのに・・・残念なほど埋められた新田の湯

コロンコロンの小学生男子二人が、日常生活の一部として入浴していて
浴槽べりに座り掛け湯をするその姿は堂に入っている。
「君ら兄弟か〜? おんなじような体型して」と言うと、
きゃはははは〜と大うけし「従弟です」と。

肝心の泉質は・・・明るくほのぼのムードそのままに、
完全に埋め過ぎてポテンシャルダウン。
残念ながら野沢温泉最後の一湯は、温泉パワーを感じる事無く終わってしまった。

うかつにも時間に追われて、もう一湯‘中尾の湯’の存在を気付かぬまま
昨夜気に入ってしまった火祭りのお神酒を買いに酒屋に出向き2本購入。

モリッチョたちと合流し、リクエストの露天風呂目刺し馬曲温泉へ向かう。

さらば野沢温泉、素敵の塊り・・・また来る日まで!

約20分でたどり着いた‘馬曲温泉’は、ロケーション抜群の露天が自慢。
ほんのり・・・ほんとに、ほんのりだけ硫黄香
そして大阪温泉によく有るようなほうじ茶様の香ばしい香りの優しいお湯。

濃厚さは感じないが、ここはロケーション重視。
何せ雪の山上から眺める景色は、風情抜群&気持ちいい&面白い。


雪山からはるかに眺める北信州の景色、湯屋にはお決まりの氷柱が・・・

面白いのは、もちろん詠人にとって・・・で
雪の露天風呂での雪合戦をこよなく愛す我が息子は、
これでもかと言うほどある新鮮な雪を次々丸めては投げ、投げては丸める。
そして時々、食べる。


雪合戦大好き詠人と、その習性を仕込んでしまった親父

まだまだ飽きることを知らない小学6年生

そしてその被害を一身に浴びたのがモリッチョ・・・永眠か?

大満足の湯上りは悪がき詠人

温めのお湯はいつまでも入ってられるのだが、お腹のほうもぐーぐー鳴って来た。

食堂に入ると濃い目の出汁の香りが漂っている・・・おでんだ!
三角こんにゃくと半分に切った竹輪が、割り箸に刺された懐かしいようなフォルム。
しかもそのコンニャクがたまらなく美味い。
蕎麦も中々の美味しさだったが、今回の旅でのヒットは間違いなくこのコンニャクだ。


手打ち蕎麦はグッド!特に汁が美味しかった&大ヒットメニューこんにゃく

オヤジの氷○を横取りしたうえ、アイスを頬張る欲深き息子

美味しいものは、すぐに無くなる。
何せ食欲旺盛な詠人と一緒に食べてるから仕方ない。
幾度と無くお代わりを繰り返し、お腹もハートも大満足。

ここから大阪までは、ほとんどモリッチョが運転。
雪で渋滞ばかりの長い道のり、ご苦労様でした&ありがとう。

そして 野沢温泉よ・・・またな!!

今回は温泉 合計16種類・16入湯

良い子の皆さんや、普通の方は絶対に真似しないでね!


2011年 1月の日記 X

 

18年ぶり 豊中8中 同窓会


久しぶりに出会った8中の仲間たち&恩師

1月29日(土)・・・

本当は芦屋まで出張モヒートに行くはずだったが、
直前でドタキャンされたため懐かしいみんなに会いに同窓会へ出かけた。

江坂にある鶏の石板焼のお店‘一歩’に集まったのは、
先生4人を含め約30人ちょっと。

こちらからすれば先生ってあまり変っていない感じがするのに、
同窓生たちの激変ぶりにはさすがに驚いた。
同窓生の中に先生が完全に埋没してしまっているではないか!?



↑・・・ちょっと 誰が先生か識別が難しくなってきている48歳、
その中でも比較的?女性のほうが若さを保っているようだ。

懐かしい話があちらこちらで盛り上がり・・・

♪ あ〜千里〜 新天地〜 豊中8中〜〜〜 ♪

そして当日は、サッカーのアジアカップ決勝戦。
オーストラリアとの激闘の模様を見ながら・・・の、深夜営業をする予定だったが
嬉しい事にはるばる江坂からタクシー飛ばして、多くの同窓生が来店してくれた。

モヒート&敵役のオーストラリアワインをがぶ飲みしながら日本を応援、
結果はご存知の通り李の芸術的ボレーで日本が勝利!

とても とても 嬉しくて、めっちゃ楽しい夜になった。

ドタキャンは許せんけど、怪我の功名か?・・・お蔭様で。

幹事をしてくれた伊達君に超・感謝&合掌。

 

蛇足ながら この日 同窓会前にもひとっ風呂。
阪急垂水駅から江坂に向かう道沿いにある福助温泉 だ。


2011年 1月の日記 V

 

10年ぶりの来日・アフロキューバンオールスターズ


久しぶりのライブは待望のACAS!

今年の1月は何かと予定がタップリ、
しかもお店がヒマなので精神的に辛いと言うこともあるのだが
楽しい事は思いっきり楽しむのがAmore 八木スタイル。
しかも、後先考えずに・・・というか、考えられない。

1月8日(土) 羽田空港からすぐ近くの天王洲アイルにある銀河劇場に、
なんと10年ぶりの来日となるアフロキューバンオールスターズを見に行った。

10年前はあのブエナビスタソシアルクラブの爆発的ヒットの
余韻冷めやらぬ頃でだったが、今回は大幅にメンバーを入れ替え
よりファンデマルコスの音楽性が全面に出ていたのが印象的。

会場には1時間ほど前に到着したので、
軽く蕎麦で一杯引っ掛けてから・・・と、蕎麦屋に入ったが店員が現れない。
これはあかんわと横を見れば、何とアイリッシュパブが営業している。
これはラッキー!行くしかない!!

大きな店内を一人切り盛りする女の子が、なかなか可愛い。
ティルコネルのストレートと生ギネスハーフPを注文。
「チェイサーはどういたしましょう?」と尋ねる彼女に、
「チェイサーこれやん」とギネスを指差すと
「アイリッシュな飲み方ですね」と、これまた可愛いじゃあ〜りませんか!


ふと横を見ればモヒートのディスプレイ&アイリッシュなお気に入りコンビ

カウンターにはアイリッシュパブなのにモヒートのディスプレイ、
やはりこのところのモヒートムーブメントはワールドワイド。
だってアイリッシュって、カリブと正反対の気候風土やもんね。

この店に入る時に気付かなかったが、
銀河劇場でのACASライブに合わせてこの店ではハバナクラブが協賛しているようで
モヒートにはじまり数種のキューバなカクテルと
「アフロキューバンオールスターズ」なるカクテルがオンメニューされていた。


キューバなドリンクメニューとアフロキューバンオールスターズ

もちろんこのアフロキューバンオールスターズを飲まない訳にはいかない、
可愛い女性店員さんと適度な会話も楽しみつつ
ライブ前には絶好のモチベーションアップが完了。


可愛いちはるちゃん

そしてライブ会場へ向かうべく清算すると、
ライブチケットを見せたお客さんは1杯サービスらしく
生ギネスなど散々飲んだのに料金は1350円・・・安い!

お見送りをしてくれた彼女をパチリ、そしてお名前を伺うと「ちはるです」。
可愛い彼女のもてなしで、すっかり気分は上々。
意気揚々とアフロキューバンオールスターズのライブ会場に向かった。

ゲストが居たので前座から始まるかと思いきや、
開演と共にファンデマルコスを先頭に
白いスーツでドレスアップしたアフロキューバンオールスターズが登場。

ここですでに鳥肌・・・かっこ宜しいやん!

しっとりとしたインストゥルメンタルから、
ビートがテンポアップし乗りのりのナンバーが10曲ほど続く。

重厚でメロウ、かつ緻密でメリハリの効いた極上のダンスサウンドに酔いしれる。

残念なのは前から3番目の上席なのだが、
周りは少し年配のお客ばかりで乗りが今一。
溢れんばかりのサービス精神で、じゃんじゃん盛り上げ
聴衆をダンスへと誘ってくれるのだが誰も立ち上がらない。

Amore 八木は足が悪いにも拘らず、踊りたくてウズウズしているのだが
周りを見渡す限り完全に浮いてしまう。

銀河劇場のステージはかなり周到にセッティングされ音響はバッチリ、
この完璧なサウンドと明るく盛り上げる彼らに対して
立ち上がりもしないオッサン・オバハン達に
ちゃんと応えようぜと内心 イライラしながら最後の2曲・・・立ち上がって踊りました。
周りは座ってるけど。

しかし目の前で繰り広げられる極上キューバンサウンド、
ほんまにほんまにシビレまくる。
2時間のライブはあっという間に幕となり、
たまらん高揚感と心地良い疲労感に包まれ
喉の渇きを癒すべく再びアイリッシュパブ‘ラウンドストーン’へ。

「ただいま〜」と店に入ると、
「おかえりなさい、どうでしたライブ?」と、ちはるちゃん。

「いや〜 最高やった〜」と、今度はモヒートを注文。


ちはるちゃんモヒートと、これでハーフサイズのフィッシュ&チップス

そしてこちらの店長さんが登場し、あれやこれや3人で楽しい会話を。

しかし正直 東京に来るたびにカッチ〜ンと来ることばかりなのに、
今日は何と素晴らしい1日なんだろうと思うくらいに
彼女たちのホスピタリティーに大感激。

酒のほうも益々進み、小腹もすいたのでフィッシュ&チップスのハーフを注文。
ハーフサイズと言うのにしっかりのボリュームで大満足、
こんなに気持ちの良い東京小旅行の始まりは記憶に無い。

この日 実は、ライブが終われば目白にある
世界のベスト5に選ばれたこだわりの酒屋‘田中屋’に向かい
その後中野区の銭湯2軒をハシゴする予定だった。

もちろん夜は銀座へ向かう・・・つもりだったが、
あまりの気持ち良さになんかどうでも良くなってきた。

しかし中野区の銭湯‘昭和浴場’へは前日に電話し、
マジックショーが見れる事を確認していたので行かねば成らぬ。
「大阪の風呂好きなんですが・・・」と問い合わせていただけに、
これで退散していたら大阪人として名折れやもん・・・。


よく見れば千鳥破風も備える近代銭湯、奥には大きな富士山のモザイクが見事

この昭和浴場は‘タジマジック’というTVにも出演するマジシャンが3代目主人で、
希望すれば入浴客にフロントでマジックショーを見せてくれる
スーパーユニークな銭湯だ。

フロントのオバちゃんに昨日電話した大阪の風呂好きである旨を伝えると、
「ちょうど良い時間、お風呂上がったら始まるよ」と教えていただきいざ入浴。

さっぱりとした白い格天井が東京らしい脱衣場、
浴室内は奥の壁面一杯の富士山モザイク。
さらに左横1列にならんだ、東京には珍しくバラエティー豊かな浴槽。

マジックが無くても見どころタップリなお風呂で、
夕方6時前のこの時間 地元の常連客で大賑わいだ。

風呂上りの楽しみであるマジックショーは既に始まっている様子で、
フロント前のロビーから拍手などが聞こえてくる。

タジマジックさんを囲むように7〜8人ほどのお客さんが座り、
目の前で行われるカードマジックに見入っている。


どてら姿のマジシャンはアタッシュケース片手に男湯奥の釜場から登場

缶ビールとベビースターラーメンを購入し、
ほんわかムードでマジックショーを見る。
オバちゃんは「寒くなったら、もう一回入って良いよ」と
優しい言葉をかけてくれて嬉しいな〜

どてら姿と言う庶民的な出で立ちのタジマジックから
次々繰り出される鮮やかなカードマジックに
「えぇ〜っ 凄いですね〜」というお客が意外な感じの感想をつぶやくと、
「一応 一番テレビに出てるマジシャンですから」とプライドをちらつかせるタジマジック。

次から次へとカードマジックを見せてくれ、
どれも鮮やかな腕前なのだが
実はその腕前は彼のしゃべりに起因するところが大きい。
「これが こうなったら ヤバイでしょ〜」と言う
かれのしゃべりに引き付けられ、彼の眼をみてしまうと手中に・・・

お客から預かった免許証をぽち袋に入れ、
テーブルに置いた彼の財布の中から登場させるマジックは
途中財布を背後に回し 仕込みを終えてからさりげなくテーブルに財布を置く。
免許証の登場に沸くお客さんに「財布はずっとここに置いてたでしょ」と言うが、
ごめん 俺は見てたで〜、仕込んでから財布置くところを・・・。

それでも大阪からはるばる尋ねて来たお客が居るためか、
結構長い時間 次々とカードマジックを披露してくださったタジマックスさんに感謝。

次にもう一軒銭湯へと・・・と思っていたが、
入り組んだ細い路地ばかりの中野区。
タクシーが走りそうな道すら無いなぁ・・・と思いきや、
吉祥寺駅へと向かうバスが目の前に停まった。
「よし これに乗って、吉祥寺のスクリュードライバーに行こう」と
バスに乗り込もうとするが扉が何故か開かない。

あぁ 相変わらず感じ悪い東京人らしいな・・・と思って、
前方へ目をやると 何と運転席横が入口になっている・・・大阪と逆やん!
やっとこさバスに乗り込み中へ向かうと
「お客さん お金 お金・・・」と料金を催促され、また感じ悪ぅ〜。
どうやら料金も先払いで、これも大阪の逆やん。

正直 この先払いが、運転手のホスピタリティー低下に繋がってると思う。

たっぷり酒も入り、ライブでエネルギー全開し
マジックショーで湯冷めし、感じ悪い運転手にがっかりし
吉祥寺に着く頃にはすっかりテンションダウンのAmore 八木。

いきなりの吉祥寺入りで、お目当てのスクリュードライバーの
場所も電話番号も調べていないので
先ずは情報収集の為に駅前の焼き鳥屋へ。

しかし・・・ 店の場所は聞いたのだが、こちらの身体がちょっと・・・。

まぁ 予約もしてないし、明日も営業やし、身体も労わらんと・・・
という事で「東京よ 今日はこの辺にしといたろ」と
今夜のお宿 ドーミーイン八丁堀へと向かう。

そう 完全に、前半飛ばし過ぎのガス欠です。

冷えた身体を ドーミーイン八丁堀の温泉で温め、
調子が出たら銀座へ・・・とも思ったが
結局そんな気配も無く、夜鳴きそばをいただいて11時半に就寝。

まぁ こんな日もあるさ・・・情けないけど。


2011年 1月の日記 U

 

10年ぶりの再会


Mojito 7 BARの南、後のジャンカラへ向かう

福知山からの帰り、古い友人の山崎から電話があった。

つい先日 彼からの年賀状で、☆が一つ付いたことを知ったばかりだった。

彼に前回あったのはROSOLIO時代だったので、
かれこれ10年になるだろう。

その昔 よく一緒に鈴鹿サーキットへ出かけた仲間である
親友の諏訪にも電話して「うちの店で鍋やろう」と誘い、
正月休み最後の4日(水)に、Mojito 7 BARで懐かしい飲み会を開催した。


完全に酔っ払って・・・と思うなかれ、赤い山崎は全くの下戸。 真ん中の諏訪は酔っ払い。

年末に予約で牡蠣の土手鍋をやったので、材料はたんまりとある。
しかし同じ味では俺がしんどい・・・しかも、昨日も牡蠣土手やったし。

という事で、今日は四川風味のピリ辛牡蠣鍋だ。

山崎はもうずっと川崎市でドラムの仕事をやっているので、
滅多に会うことは無い。
それだけにお互い懐かしさひとしおなのである。

散々懐かしい話に盛り上がり、彼らはカウンターの中に入り大はしゃぎ。

宴はどんどん盛り上がり、いよいよ場所をジャンカラに移し
去年は1度も歌う事がなかったカラオケに向かった。


山下達郎が十八番の諏訪の為に‘高気圧ガール’入れました、さぁ 山崎も一緒に

正月早々 カラオケボックスの一室に、おっさん3人が集まり歌いまくる。

時間はあっという間に過ぎて行き、山崎のリミットである夕刻を迎える。

彼と別れて2人になったアモーレと諏訪は、
Mojito 7 BAR 近くの立ち飲み酒屋・北浦酒店へ。

まだ市場が開いていないので、ネタ的には少々残念だが
ここの楽しさは全然OK・・・湯豆腐もあるし。

そうこうしたらJOKの会長T田氏登場、
これで偶然にも昭和37年生まれが3人またしても揃ったので
新たな宴の幕開けだ。


最初はこの二人で3次会スタート

そしてT会長合流時には、完全酔っ払いモードへ突入している俺たち

何杯かお代わりした湯豆腐、店主の北浦氏からお神酒をいただくT会長

もう完全に酔っ払いモードの俺たちは、
もう一軒行こうとT会長を連れまわし向かいにオープンした‘からびんか’へ。

なんやようわからん店で、串カツなんかを中途半端につまみながら
生ビールから焼酎へと行ったが 最後のほうは・・・
もう このあたりからは、ほとんど覚えてません。

正月休みの最後の1日は、懐かしくて楽しくて・・・
そして思いっきり痛飲し、翌日の二日酔いへと繋がる賑やかな1日だった。


2011年 1月の日記 T

 

今年も雪の福知山へ


天気は上々、新装着のToms&ブリザックで安心ドライブ

新年も2〜4日までを休みにして、詠人リクエストの福知山へ向かった。

舞鶴若狭道は福知山以北はチェーン規制、
一旦福知山インターで全ての車を降ろす措置がとられたせいで
1時間の渋滞にはまりようやく到着。

普段はこの時期 まだ雪などは無いのだが、
詠人の祈りが通じ大晦日からの降雪でラッキーにも雪化粧した福知山。
彼の一番の楽しみはロイヤルヒル福知山の露天風呂で、
雪遊びをしながら温泉につかる事だから。

まずはホームセンターで雪遊び用の手袋と、
雪国必携の長靴&カイロを購入。
そして夜食のつまみやビール、そして明日の朝ごはんを確保しておく。
朝ごはんが付いていないプランを予約していたつもりだったから・・・。

今朝のご飯を食べていない腹ペコの親子はラーメンの‘いっこく’へ。
前回は白らーめんだったから、今回は塩らーめんを頼もうと思ったら
詠人が「ぼく塩らーめんにする」・・・何やて〜?!
でオヤジは赤らーめんを注文。
これが正解・・・とうがらし粉がたっぷりと振られ赤く染まったラーメンは、実に温まる。


詠人はあっさり好きなので塩、オヤジもあっさり好きだが赤らーめん

お腹が膨れたら福知山市街を車で散策、
なんせ今夜のご馳走処がまだ決まっていないから・・・。
そう さすがにお正月は、何軒か電話したが開いてるところが無かったのだ。

で ふと目に飛び込んできたのが‘かき末’の看板、
純日本建築の風情ある建物が雰囲気抜群。
暖簾をくぐり今夜の席を訪ねると、ラッキーな事に一部屋だけ空いているそうな。
今夜はこのかき末にて、冬らしく牡蠣鍋のコースを楽しもう。


季節なんでお昼からずっと開店中、破風や暖簾が雰囲気のかき末

ホテルにチェックインしたら早速お風呂へ、
やっぱりここの露天風呂は気持ち良いし楽しいのだ。
しかし予約したプランは朝食付きだったので、
先ほど購入した朝ごはんたちの出番が無くなってしまった。


雪は少なかったが、やっぱり露天で雪だるま

高台にあるホテルの露天風呂は、流れる風が心地良い。
檜風呂で温まり水風呂でリフレッシュ、
そしてサウナで温まりまたまた水風呂へ・・・。
この極楽ローテーションが全て露天エリアで完結できるのがええのである。

ホッコリ温まって部屋に戻ると、さっそくおやつにゆで卵の‘玉ごろー’を食す詠人。
「今そんなん食べたら、牡蠣のコース食べられへんで」と言うと、
「ボクは大丈夫」・・・恐るべき食欲だ。

しばし部屋でゆっくり過ごし、向かうは予約したかき末。
恐らく池田の‘かき峰’系列の店だろうから、
酢の物やカキフライはイケテナイだろうと予想。

コースは詠人だけにして、親父は鍋だけ・・・とお願いしたが
かきご飯は2人前でないとダメなようで、それでお願いした。


予想どおりにしょぼい酢の物、池田のかき峰よりはマシなカキフライ

本命のかき土手鍋・・・可愛らしい砲金の鍋に出汁と味噌が

ぐつぐつと煮上がったかき土手鍋

詠人にとっては初めての個室お座敷体験だ

〆はお釜で炊き上げたかきご飯、海苔を乗っけて山葵とお出汁をかけて頂く、広島菜は苦くて合わないぞ

雰囲気ある建物の奥、トイレの手前の末室へ案内され
やっつけ仕事の仲居さんのサービスで料理が運ばれる。

コースだと言え最初にかき鍋からスタート、
材料をバンバン投入し菊菜をボン・・・いやいや、それはアカンやろと
仲居さんが部屋を出たらすぐに除外。
美味しく鍋をいただくには、それ相応の手順と流儀が有るのである。

つい5日前に店でかき鍋をたっぷり食べたばかりなので感激は薄いが、
詠人はこの個室で食べる風情を痛く気に入ったようで
「ここええ処やなぁ」。

良い雰囲気とは裏腹に、本日最後の一室だけあって末室トイレ前。
「お父さん・・・何か外の声が響いてけーへん?」
「それは外の声じゃなくって、トイレに行く人の声やわ」。

昔ながらの日本建築に強引に設えたトイレは極寒の僻地、
トイレに行く人が皆「寒う〜」という悲鳴を上げ
その声が我々の個室に響く臨場感に満ち溢れた個室なのだ。

仕上げの牡蠣ご飯は雰囲気あるお釜で登場するが、
ここで登場のベテラン仲居のおばはんがやっつけ仕事で興ざめ。
添えられた広島菜は苦すぎて、せっかくのご飯を台無しに・・・。
まぁ こんなもんやろけど。


廣島出張・かき末暖簾前

それでも年明けの夜を風情ある日本建築の、しかも個室で牡蠣鍋。
詠人には充分な、ちょっと大人な体験。
空いてて良かった!

ホテルに戻ったら再びお風呂へ向かう。
すっかり暗くなってライトアップされた露天風呂は雰囲気アップ、
雪遊びも一層楽しくなるのだが
ハートちっちゃいおっさんに「お風呂に雪入れたらアカン」と注意され
意気消沈の詠人・・・あァ、ちっちゃいチッチャイ!


ホテルの部屋で湯上り詠人

部屋に戻ればオヤジはアテとビール、詠人はおやつとジュース。
テレビ見ながらダラダラと、久しぶりのゆったりした時間を貪り
明日の一番風呂へ向けて、早めの就寝となったのである。

1月3日(月) 福知山動物園のウリザル&雪遊び

明けた3日は曇り時々晴れ、風は無く穏やかな日和だ。
詠人の目的である雪遊びには絶好だが、意外に気温が高く
福知山市内は大晦日からの積雪がどんどん溶け出しちょっとまずい。

それでも大事な朝風呂は欠かさず、6時起きで露天風呂へ。
うるさいおっさんもおらず、イカレ親子は雪合戦に興じる。

そして朝食・・・寂しいオヤジには嬉しい正月メニューが並ぶ。


だいぶ雪が溶けた福知山市街、お雑煮など正月メニューが嬉しい朝食

大晦日に北浦酒店で黒豆と数の子は食べたが、
まだお雑煮にはありついていないAmore 八木。
実は何よりの好物がお雑煮なだけに、とっても嬉しい瞬間なのだ。

しかし・・・ぬるい・・・ぬるすぎる!
さすがにお姐さんを呼んで
「ごめん せめて湯気が上がるくらいに温め直して」とお願い。

「申し訳ございませんでした」と運ばれたお雑煮からは湯気が上がり、
鶏塩仕立てのお雑煮に幸せ噛みしめる48歳・独り身オヤジだった。

この日の楽しみは最近TVなどで話題の‘ウリザル’擁する福知山動物園。
三段池公園の中にあるこの小さな動物園を一躍有名にしたのが、
小猿のミワちゃんと何故かそのまんまのウリボー。
小さな猪のウリボーの背中にちょこんと乗っかるミワちゃんのコンビが、
とにかく愛嬌満点の可愛らしさで来園客が爆増したのだ。

昨日からの温かさで雪がほとんど溶けてしまった市街地と違い、
さすが小高い公園・・・たっぷりとは言わないまでも
雪遊びには充分な雪が残っている。

早速トランクからスノーボードを出し、ビニール手袋&ブーツ装着。
雪遊び万端モードで、いざ三段池公園へ。


初めてのスノーボート遊びに喜びつつも恐々な詠人

ほんならオヤジがお手本見せたるわ〜とスケルトンモード

どうや〜っ!!こうやったらスピード感抜群で、しかも操縦も思いのままや〜!

ええ歳こいて・・・そう言いながら楽しいのよ

キレイな雪化粧の三段池、向こうに金閣寺があっても不思議じゃない雰囲気ですピョン。

雪遊びを堪能したら、本命のウリザルを見に行こう。
「間もなくウリボーとミワちゃんの、お散歩が始まります。」の園内アナウンスが響く。
よっしゃ、ええタイミングや。


みかんをエサに誘導されるウリボーと、背中にちょこんとミワちゃん

それでも気ままな小猿のミワちゃんは、背中から離れる度に係のおっちゃんにポイッと乗せられる。

他にも可愛い動物たちがいるのだが、基本的に地味・・・でも、ほとんどエサやり可です。

その中でもオヤジのお気に入りはミニブタの赤ちゃんたち

可愛く愛嬌溢れるミニブタの赤ちゃん&我が愛しのミニブタ詠人

雪遊びも 動物たちとの触れ合いも楽しんだし、
福知山は堪能させて頂いたと言う事で帰阪の途へと向かおう。
しかし今日は1月3日、帰省ラッシュのピークに重なるので
中国道へ入るルートは渋滞の危険一杯。
篠山口で舞鶴若狭道を降り、下道を走り能勢〜箕面トンネルへと向かった。

そして今夜は久しぶりのお泊りとなった詠人。
二人で007ゴールドフィンガーを楽しみ男を磨き床に就く。
やっと人の温もりと共に、正月休みの幸せを実感したオヤジであった。