アモーレ八木の十津川温泉&湯の峯・白浜温泉の旅

泉湯 (温泉地温泉)


ロケーション・泉質文句無しの共同浴場


露天のバックは勇壮な十津川ブルーの流れ

2012年最初のお湯は、遥々来ました十津川温泉郷。
その少し上流に位置する温泉地温泉の泉湯だ。

2011年秋の台風12号で壊滅的な打撃を受けたにも拘わらず、
必死の努力で11月初旬に温泉を復活させた十津川村。
しかしながら客足は戻らず苦悩している旨のニュースを見て、
温泉ラバーのAmore 八木としては「これで行かねば男が廃る」と
新年2日〜3日を十津川温泉への旅にセットした。


こじんまりとした共同湯の風情に胸が高鳴る

泉湯の近くに車を停めお風呂セットを手に・・・
自然と小走りになってしまうほど山の温泉の香りに飢えていた俺。
もう心臓バクバク言ってるで〜。


パイプからはドバドバの源泉・露天湯の向うは十津川・浴槽からもドバドバフロー

そして穏やかな天気のもと、露天へGO!
水量は少ないが露天の奥には十津川の流れ、
鼻をくすぐる癒しのフレーバー‘硫黄’の香り・・・たまらんわ〜!

日本初の「100%源泉掛け流し宣言の村」を代表する温泉は、
約60度の源泉がドバドバ流れ濃い新鮮なお湯が贅沢に溢れる。
新年最初の温泉に設定して大正解!
なんかじわ〜っと目じりがにじんで来そうでヤバイ。


新しいが湯屋建築をしっかり踏襲したスタイル、浮かれて逆さケロリンの俺

しかも ここ 露天に洗い場があるのよ・・・大好物パターン!
しっかり温まり爽やかに流れる風を感じながら、全身きれいに洗いまくる。

洗い終えたらより感度を高めた身体全身で最高の湯を堪能する、
これ以上の至福がこの世に存在するのか?
と、心の底から思ってしまう素敵な時間がそこに在るのである。

湯上りにフロントのお姉さんと話していると、「湯巡り手形」なるものの存在を発見。
もちろん当然ながら数湯を堪能するAmore 八木、
差額を払い手形を手にして益々気分は高揚・・・さぁ、次は滝の湯だぁ〜。


芯から温まりホコホコ状態、手形を手にしてやる気も全開

場所はここ


滝の湯 (温泉地温泉)


涙の復活!滝を望む共同湯


泉湯よりも立派な施設 滝の湯は台風被害から復活した

2011年秋の台風12号で壊滅的な打撃を受けた・・・
TVのニュースで目にした滝の湯は、本当に気の毒な状況だった。

エントランス階には脱衣場と内湯があり木製の階段を降り
さらに石の階段を降りて露天へと繋がるバーチカルな構造だが
テレビで見た木製階段の天井まで濁流に浸水された光景が忘れられなかった。

しかし・・・ほんまに凄い!これが気合だぁっ!
ドロドロに汚れた木の階段・壁・天井は見事に仕立て直され、
真新しい輝きを放ちながら我々を迎えてくれているではないか。


ピカピカの木製階段&石段・・・川から十数mはあるここまで濁流が・・・

2011年の年内の復旧は無理だろうと言われていたにも拘わらず、
ここまで見事に再生された地元の皆さんに頭が下がる想いだ。

内湯をスルーし一気に露天を目指すと、
すぐ脇には水量は冬なので少ないがちゃんと滝が流れている。
しかもここにも大好物の露天洗い場が装備されているではないか!


夏はこの流れがもっとドバドバに・・・

ここにも洗い場がごじゃる→はしゃぐAmore 八木、バーチカルな湯屋建築もグー!

しかし泉湯でオープンエア洗いを完結しているため、
こちらでは温まり〜水浴び〜森林浴のローテーションを4クール。

内湯は混んでるがこの時期の露天は貸切になる時間も多く、
一人でふざけたショットの撮影も思うがまま。
名残を惜しみつつ最後に内湯で追いまったり・・・、
こちらは2種類の源泉が混合されている様だが
先の泉湯と差が有るようには感じなかった・・・つまり泉質抜群。


人気の内湯〜ようやく撮影チャンス、湯気抜きから差し込む陽が美しい

濃厚でいながら熱めかつ柔らかいお湯は、
入っているうちから肌はすべすべに。
香ばしい硫黄香とともに極上の癒しと温もりをくれる、
本当に素晴らしい山の湯であった。



庵の湯


美味しい飲泉を一杯、湖畔の共同湯


湖畔の湯で暮れ行くお日様をバックに湯を慈しむ

3軒目の湯は川幅が広くなって湖にような風情のすぐ横にある庵の湯、
飲泉や足湯もあるちょっとした憩いのスポットと言う感じ。

温泉を飲んで正直美味しいって思ったのは、
ここがはじめてかも知れない。

濃厚な温泉地の湯よりも少し穏やかな印象の湯で、
ここだけ来れば問題なく良いお湯なのだが順番が悪かったか
ちょっとパワー不足の印象を受けた。


湖の水は残念ながら濁っており絶景とは・・・、美味しい掛け流しの湯。

湯量もドバドバという感じは無く、こじんまりとした湯船に優しく流れ込む。

開放感たっぷりの温泉地2湯の後なので、
窓を開けて冬の十津川の空気を感じたかったが
他のお客さんも居たので遠慮し早めに退散した。


看板からはデラックス感を期待するが以外に地味な庵の湯



わらびを公衆浴場


これぞ地元!これが田舎の温泉銭湯


共同湯というよりディスイズ銭湯・わらびを

4軒目は期待感たっぷりで訪れた、これぞ田舎の生活銭湯「わらびを」だ。

地元度合い、渋さ度合い、泉質・・・文句なし!

周囲の共同湯は村が頑張って建物や設備などを新調しているようだが、
ここはオリジナルに我が道を行く潔さがある。

だからこその4ケロリン、これは渋さに対する敬意の表れなのだ。


このミニミニ単一浴槽の後ろでは地元の親子が洗ってる

2種類の温泉が引かれている事を示すデータ表

水ちょろちょろ、源泉ドバドバ、小さなお爺さんが入っても残りスペースわずか

ここからも十津川を望める素敵なロケーション

Amore 八木が大好きな、地方温泉だけにしかない‘愛され感’がここにある。
長い長い歴史の中で、地元の人々を温め続けた大切なお風呂。
決して豪華とは言えないが、質素であるがゆえに変らない価値。

他の共同湯は‘それらしい’木造りだが、
ここわらびをは銭湯の王道たるタイル張りの異端児?
とにかく小さな浴槽の周りを、これまた小さなスペースで
洗い場が囲んでいる。

昔の人は日本人がこれほど立派な体格になるなんて、
たぶん想像していなかったのだろう。
(個人的には部分的な発育の良さ(女子のみ)を大歓迎しているオッサンではあるが)

帰りがけにフロントのおばちゃんに
「2種類の温泉を引いてるんですね」と声を掛けると、
「えっ そうなん? ハハハ、よそから来た人の方がよう知ってはるわ〜」。

これもまた、わらびをの価値を揺ぎ無いものにしているように思えた。

大変残念ながら Amore 八木 訪問後の3月に廃業されました。



上湯温泉 神湯荘の温泉@


癒しの湯 山ノ神


先ずは貸切露天風呂 癒しの湯から

十津川温泉郷の南部に位置する上湯温泉、
一軒宿で営業される神湯荘には4つの源泉露天風呂がある。

最初に入ったのが癒しの湯、
濃厚でかすかに薫る硫黄香がたまらない湯の花たっぷりの湯だ。
しかし・・・
癒しと言うにはちょい熱い、ちょいではなくかなり熱い。

でも真冬のせいか顔にあたる冷たい風が心地良く、
じっとしているうちにこの高温にも慣れ貸切の開放感と相まって
知らず知らずに癒されていくのが不思議だ。


日が落ちずとも沸き立つ湯気、奥には山の景色

十津川温泉よりもさらさらした印象で、ここのお湯はいかにもお肌に良さそう。
少し残念なのは宿から見えるからか塀や囲いが多く、
目の前を抜けるような景観とは行かず少々風情不足な感は否めない。

お湯は間違いなく一級品だが、この分だけ半ケロ割り引いて4ケロ半とした。


上湯温泉 神湯荘の温泉A


美肌の湯


食後は貸切露天風呂 美肌の湯(これは翌朝の写真)

グルメプランという割りに残念な夕食を済ませ、
二つ目の貸切露天風呂・美肌の湯へと向かった。

こちらのお湯も癒しの湯と同じく、濃くてさらり・・・
かすかに薫る硫黄香も芳しくエネルギッシュな温泉だ。


こちらも見晴らしは良くないが、椿の花が満開でよろし

掛け流される源泉の量の加減なのか、
癒しの湯ほど湯船全部が熱々でもなく場所によっては
少し温度の低いところもあり好みによって
ポジション変更することでええ塩梅な入浴が可能である。

夕食後&翌朝一番に二度入浴したお風呂です。



上湯温泉 神湯荘の温泉B


男性用露天風呂 水の神


神湯荘最後のお風呂は男性用露天 水の神

お宿が建てられた斜面の下側に作られた水の神は
神湯荘で一番趣きある露天風呂だ。

泉質は同様だが上の美肌の湯よりもさらに温度変化が大きく、
こちらなら熱いのが苦手な方でもゆっくり入れるポジションがある。

男性用という事でか塀に囲まれまくっていないので、
道路からは見えるのだが観たい奴などはそういないのだろうという事か?


可愛らしい脱衣場は掃除不足、山からの可愛いせせらぎの下にある

細くて急な階段を降りるとお風呂、向うは道路

正月で忙しいからか脱衣場などの掃除が行き届いていないのが残念だが、
個性的なロケーションで印象に残ったお風呂だ。



湯の峯温泉@


つぼ湯


世界遺産の神秘の湯は七変化の湯色な不思議ちゃん

デェイス イズ オンセン!

以前からずっと訪れたかった名湯つぼ湯、
オンセンファンならずともこの名を知らぬ者はなしと言うくらいの温泉だ。

熊野本宮で美味しい温泉粥をいただき、
神湯荘の残念朝食の事などすっかり吹っ飛び気分上々で湯の峯へ。

湯の峰温泉共同浴場で入浴代金30分1500円也を支払い、
順番の札をもらい自分の番号の番が廻って来たら入浴できるのだが
さすがに人気の温泉・・・二組待ちの約1時間をブラブラする事になった。


東光寺を中心に栄えた湯の峯

湯筒と呼ばれる釜場で卵や野菜を茹でる

世界遺産熊野古道とつぼ湯前の石橋はよき風情

細き石橋のふところ、さながら丹下ジムなところに1000年の歴史つぼ湯がある

湯の峯の街を散策し、茶店で焼き餅をほおばり1時間ちょいをやり過ごし
時間オーバーな迷惑前客にプレッシャーをかけて1時間半
ようやく念願のつぼ湯へGO!

つぼ湯は熊野詣の湯垢離場として世界遺産に登録されました。
世界遺産に登録された温泉の中で唯一入浴できる温泉です。
熊野本宮観光協会のHPより

すこし白濁したグレーのお湯は芳しきあの薫り、
良いお天気の陽の光をうけて神秘的な青を帯び輝いている。
そして 何より このすべすべの岩のR・・・うっ!可愛い!!!


陽の当り方や角度によって変化する不思議の湯・・・直径1,2メートルほど

新しくキレイな湯桶と椅子&湯櫂、差し込む陽に映えますな〜

あの世への連絡通路口のようなお風呂の中は以外に広くて深い、
底には砂利がころころと心地良く・・・しかし熱い。
パワフルである!

でも柔らかくて緻密なお湯はじっとしていると肌に馴染み、
以外に長めに浸かっていられるがそれでも2分ほどまでか。

水道のカランが1つ在るので湯桶に水を汲み、
水風呂代りに浴びては一休み〜浸かる〜浴びる〜休むのローテーション。

ほんとに小さな宇宙・つぼ湯での時間は、
時間の流れを止めたくなるような至福のひと時。
出来ることなら30分のリミットが来ないことを願うAmore 八木であった。


湯の峯温泉A


湯の峯温泉共同浴場 薬湯


混みあっていた&バッテリー容量不足にて写真は撮れていません

デェイス イズ オンセン キョウドウヨクジョウ!

実はAmore 八木、このスタイルが一番好きなお風呂なのである。

1、長きにわたり地元の皆さまに愛され、利用され続けている。
2、その地に沸く温泉である。
3、華美な装飾・調度が施されていない、日本古来の建築である。
4、低料金で朝早くから利用できる風呂である。

朝の6時から380円の入浴料金で、
この濃密な温泉にいつでも入れるなんて至上の人生。
まったく 地元の方々が、羨ましくてたまりません。

お湯はつぼ湯とほぼ同じと思われる、グレーの硫黄泉。

素朴ですご湯!
今度は是非 朝一番に訪問すべく、湯の峯再訪を誓うAmore 八木であった。

熊野本宮観光協会


白浜温泉@


共同浴場 網の湯


柿本人麻呂が愛した“風漠し浜”にある共同湯

デェイス イズ オンセン キョウドウヨクジョウ!

またしてもズッキューンなお風呂に出会ってしまった!

舟を岸辺に着けても綱が必要ない、といわれる
波静かな“綱不知(つなしらず)”の入江。
柿本人麻呂が愛した“風漠し浜”


こんな長閑で美しいハーバーベイの
長く愛されてきた地元の温泉共同浴場がリニューアルし、
平成20年にオープンしたそうな。

外観も内装も素っ気ないほど簡素、
しかしその簡素さが余計にここのお湯の良さを引き立てるスパイスになるのか
網の湯の泉質の良さは印象に残ったのである。

硫黄の香りは強くないがハリのあるリッチな塩泉は、
冷えた身体をがんがん温めてくれる。
しかもガラス戸を開ければ眼前に白浜桟橋のベイビュー!
だからこその質素さなのか、とにかくグッドバランスなのだ。


シンプルな浴槽にはハリのあるポカポカ塩泉

そしてこのガラス戸を開けると・・・

柿本人麻呂が愛した“風漠し浜”

天井にはちゃんと湯気抜きも有るデヨウ!

白浜の名所 円月島に向かう道のすぐ右脇にある網の湯、
これからは白浜を訪れる度に一番風呂として利用しそうだ。

和歌山県西牟婁郡白浜町3354-1


白浜温泉A


共同浴場 牟婁の湯

2種類の源泉を持つ共同湯・・・写真無し

白浜温泉のど真ん中にある牟婁の湯には、
砿湯(まぶゆ)と行幸湯(みゆきゆ)の2種類の源泉が掛け流されている。

立地のよさもあっていつもながらかなり込み合っているお風呂だが、
お湯の良さは折り紙つきで
とくにAmore 八木はあっちっちのみゆき湯がお気に入り。

泉温の高さもあるのだが濃厚な
ナトリウム塩化物炭酸水素塩泉はがんがん温まる。

まぶゆの方は一般的な白浜温泉・・・という感じだが、
この一般レベルが昔と比べてだいぶ薄まって来ているように思える。

そしてせっかく2種の源泉があるのだし、
ついでに水風呂があればリセットしながら2種類の湯を楽しめるのに・・・。
まぁ それは贅沢すぎるか?

和歌山県西牟婁郡白浜町湯崎1665


白浜温泉B


崎の湯


最も有名な海の野天風呂・・・写真無し

ここ崎の湯は白浜に来た観光客でお風呂好きなら必ず行く・・・
であろうほど人気で込み合う野天風呂だ。

みゆき2号という可愛い名の源泉から引かれた、
とても歴史ある温泉で
泉質はまさに白浜温泉ど真ん中のナトリウム塩化物炭酸水素塩泉。

更衣室の近くが源泉が濃い目に存在するため、
熱いけど硫黄の薫りも豊かで入ってるという実感を味わえる。

逆により海に近い先端部分は、
ザバザバと海からの波しぶきが打ち寄せ
海水がかなり混ざるのでぬる湯としてゆったり気持ちよく利用できる。

人が多くて残念な状況だが、
白浜に行けばAmore 八木も必ず行く崎の湯&さかさま卵のコンボ。
こればかりは、外せませんなぁ〜!

和歌山県西牟婁郡白浜町湯崎1668

2012年1月2日〜3日にかけて、12温泉・14入湯