極楽至極!ファンタスティックなお風呂

番外編 ・ 般若寺温泉の貸切湯 岡山


渓流横の可愛い露天を独占できる幸せ


奥津川の畔・鮎還しの滝 この美しい自然と時間を独り占め!

岡山の奥津温泉からすぐ近く
般若寺という小さな小さなお寺があり
、なんと境内に温泉施設を備えている。
鏡野町の観光サイトにも載っていない秘湯である。

温泉施設とはいうものの内湯・露天ともにぎりぎり二人入れる極小サイズだ。


緑深い石段を下り現れるのは萱葺きの母屋、その奥にチビお寺(写真撮り忘れ)

お寺の奥には鄙びた小屋があり内湯が沸いている


写真では静かな佇まいだが、バカ犬がわんわん吠えてうるさい出迎えだけが難。
それをやり過ごすをワクワクが納まらず、お寺の写真を撮るのも忘れ入浴だぁ!

なんとも小さく鄙びたというより寂れた風情の小屋の扉をあけると、
思わず絶句・・・嬉しさ(マニアだけ)と困惑(一般ピーポー)同時に襲ってくる。

「なんじゃ〜 この小さい湯船は」


扉を開けるとこの光景・・・なんじゃ〜! しかし小さな湯船には清らかで柔らかいお湯が・・・

柔らかな湯に身を沈め、うわぁ〜いと上を見上げればごらんの景色(窓は自分で開けましたが)

石段の隙間からもかすかに染み出す温泉、申し訳ないけど独り占めで わ〜い!

石とコンクリで雑に組まれた浴室には、
ちろちろと柔らかなお湯が染み出している。
およそ高級旅館やスーパー銭湯とはかけ離れたチープさ・・・
だからこそ余計に嬉しくなってくる変態野朗。

やはり「ここだけ」というオンリーワンな空間、
そう 豪華さではなくたぐい稀なる度合いをもってジーンと来るぜ評価をするAmore 八木。
お湯も抜群の柔らかさで、アルカリ泉ならではのヌルりとした感じのイワユル美人湯。
もう この段階で桶四つです。


境内の敷地限界点には、これまた可愛い露天風呂が!

そして般若寺温泉奥の院が、この可愛くてたまらん露天風呂だ。
しかも眼前には奥津川の豊かな流れ&小滝が!
もう川の音しか聞こえない自分だけの時間が1時間もある幸せ、
持て余す閑など俺には全く関係ありまへん・・・ただただ楽しくて。


あ〜 も〜 溶ける〜〜〜で、番外5ケロリン

個人的に硫黄泉が大好きなのだが、
こういった具合に静かにじっくりと時間の経つのを忘れる・・・ってな感じには
アルカリ単純泉は良いものである。

ただし〜 冬場は露天、ちょっとヌルイかも・・・でお休みのようです。

Amore 八木がホカホカになって帰りすがら、
下りて来た石段でカップルとすれ違う・・・悔しい・・・是非大切な方とお二人で!

一人1時間1000円の貸切・入れ替え制にて要予約(0868-52-0602)です。

岡山県苫田郡鏡野町奥津川西20

時から夕方6時まで 0868-52-0602

三筋湯 東京・台東区


鯉・金魚好きは即死間違いなし


庭の池にはごらんのように見事な錦鯉がわっさ〜

お江戸・台東区は素敵銭湯いっぱいのうらやましエリア。
何かとアンチ東京な大阪人も、銭湯に関して言えば黙らざるを得まい。

建物の立派さ・渋さ・美しさ・・・
設備に関しては大阪に軍配が上がりそうだが、
Amore 八木は 悔しいけど大好きです東京銭湯。


ダブル千鳥破風の門構え〜両サイドに前栽の植木が見える

暖簾をくぐると九谷焼の松に孔雀タイルがお出迎え
阪神ファンじゃないのにMrタイガース

まず のっけからやられっぱなし!
W千鳥破風〜すっきり暖簾は右から書き〜久谷の渋めタイル〜バッター掛布(関係ないが)。

そして扉を開けたらまた、ほら、あんた・・・!


神々しささえ感じる美しき象牙色の織り上げ格天井〜ブルーのファンがたまらん

派手めのイキッた銭湯が多い東京ですが、ここまではOK〜めっちゃ渋い。

この脱衣場にはさらに・・・
驚愕の涼みスペースが広々と用意され、キレイに手入れされた庭木の緑に映える
めでたいかな紅白のにしき鯉が、これでもかと泳いでいる。


普通は鯉これだけおったら充分やけども、なんとここ三筋湯の凄いのは・・・

さぁ 碧く俺を誘う浴室へと向かおうじゃないか!


ザッツ東京スタンダード&祝・世界遺産登録〜輝くペンキ絵

富士山〜湖〜岩場〜ブクブク=極楽アモーレ→そいつを見てせせら笑う白鳥遊覧船

白くてピカピカなシンプルタイルの奥には、
碧く輝く富士山を眺めながらの入浴エリアはちょうどいいお湯加減。

そして振り返るとそこには気絶か失神か目眩か?
かなりの確立で襲われるであろう水槽が出現。
中にはなんとキンキラきんの金魚ちゃんたち、しかも立派、それも魚群クラスの数。


金魚が好物の方は思わず「美味しそう」と叫びたくなる丸々とした金魚たち

ジーザス!キンギョッシモ!!

入口から格天井までの渋い入りから、まさかここまでやりますか〜なド派手演出。
もはや見栄の世界を超越したサービス精神か自己満足か?
でも お蔭でお客さんは大喜び、もちろん俺も大喜び。

そして東京銭湯の良い所もう一つ。
皆さん帰りにはキチンと椅子や桶を片付けて帰られるので、いつも美しい浴室。

堂々の5ケロリンに認定!

台東区三筋2−13−2

昼3時から夜12時まで 月曜休み 03-3851-2683

泉温泉 尼崎


ザッツ パーフェクト!聖なる美湯たたえし愛の風呂


久しぶりに関西からお届けする5ケロリンは精霊の住むが如き美浴室

5ケロリン銭湯、久しぶりの登場・・・しかも関西からです。

関西テレビのよ〜いどん!に出たお蔭で、
ちょくちょくとお風呂好きの方がご来店されるようになった。
この泉温泉も尼崎在住の銭湯好きご夫婦が来店された際に、
熱烈なるご支持を頂いたので超ワクワクでの訪問となった。

商店街のアーケードの中に埋もれているので、
エントランスのインパクトはごくごく普通。
脱衣場も取立てて目に付くものは無い・・・と言うより、
はっきり言ってチープなのである。

「こんなコーナンで買うてきた安もんのパイプ椅子置いて・・・」と、
ガッカリしそうになるのもつかの間
浴槽のほうに目をやると噂に違わぬ、いやそれ以上の美インパクト!

そうよ これよ これなんよ!
豪華な脱衣場も、有ればあったで有難いが、ここは銭湯
お風呂には風呂さえあれば充分じゃないか。
そしてその空間の美しさと来たら!


どうよ!この威風堂々たる主浴槽。美しの泉、真ん中からドバドバですわ〜

そして男女の仕切り壁一面に描かれた、祝 世界遺産・富士山&美保の松原

さらにピカピカタイルの床と座り台、完璧主義の銭湯愛は主人だけでなく客も同じ美意識で。

俺はもう感動に震えたよ。
ここまで美しい浴室を今まで見たことが有っただろうか?
そしてこの美しさを作り上げているのは、銭湯主とお客さんの
共有する「美意識」という関西では稀な現象だ。

堂々たる厚みをもった主浴槽には、
珠のように清らかなる湯が溢れかえり。
ピカピカに磨き上げられたタイルの表面には、
煌く陽の光をうけた精霊たちが飛び交う。

壁一面に描かれた壮大なる富士山と美保の松原は、
きっと世界遺産の判定を下す役員は絶対見たはずと唸らせる迫力。

行儀の良い客人たちが静かに湯をあみ、
整然と桶を並べて清らかに帰る。

そう ここ 泉温泉には「愛」が溢れている。


湯気抜きから差し込む陽の光に照らされる壮大なタイル絵

そうそう・・・ここのもう一つ面白いのは、ド迫力の水シャワー。
巨大な四角の噴射口から容赦なくの大量噴出で、
水風呂が無くても一気にクールダウンできるのだ。

興奮を隠せぬまま女将さんに「いいお風呂や〜 完璧や〜」と、
ついつい漏らしてしまったAmore 八木。
するとニコッと笑った後に女将さん
「そやけど、あんなんして掛け湯せんと入る人見たら腹立って・・・」
そらそや! でもきっちりチェックしてはるな〜。

やはり湯守りの愛は、時には厳しく。
いつもキレイな空間でこのお風呂をいただける・・・
泉温泉さんに感謝感激雨霰。


エントランスは、こんなかんじで・・・・

降らなくてよかった〜 と、帰りは堂々たる煙突の前で

兵庫県尼崎市武庫元町2−21−2


金曜休み 昼3時半から夜11時まで 06(6431)1833

帝国湯 東京・東日暮里


堂々たる大日本帝国の銭湯はかくありき


高々と見上げる格天井は深くゝ重厚に輝き差し込む陽の光と響きあう

お江戸には大阪のような暖かい情の世界は薄いのだが、
銭湯だけはかなわないと今回も思い知らされた。

もちろん浴室内の至れり尽くせり充実設備は、
サービス精神あふれる大阪人ならでわのものなのだが
重厚な日本建築の美しさは到底勝負できる銭湯は少ない。

水風呂も無ければサウナも無い、
お湯は「早く帰れ」と言わんばかりの熱さで
実質重視オンリーの大阪人たちには理解しがたい世界観が
東京銭湯には今も息づいているのだ。

表で油を売っていたご主人は私の来訪を知るやいなや慌てて番台に戻り、
見かけない顔のおっさんに優しく「いらっしゃい」と微笑む。

一段高い番台はもちろんどっしりとした無垢板の一品物、
見上げれば凄みのある重厚な格天井。
品格ある窓たちからは夕闇前のなごり陽が遠慮がちに射し込み、
美しき日本建築のメリハリをさらに際立たせている。


ロッカー以外は完璧なディープジャパンクラッシック〜ええ色で光ってます

しかも見事な庭&縁側・・・最高の涼と憩いが約束されている

もちろん浴室に目を向けて感嘆の声を上げずにはいられまい。

ど〜んと正面奥には東京スタンダード、
おなじみ富士山のペンキ絵だがこちらは西伊豆からの眺め・勿論早川氏作。

右側奥には見事な九谷焼のタイル絵がタイムリーに、
紅葉の美しい紅色を発している。
かなりの年期ものだろうが元が元・・・ええもんは永い時を経ても、
しっかりと美しく輝くものだというお手本である。

そして中央はモザイクアートのタイル絵、
アルプス?の湖畔にゆったりと船が浮かび定番ならでわの
ゆったりとした時間の流れを提供してくれている。


この3大アートの美しき競演・・・どうよ!

この美しき紅葉のタイル絵に包まれる・・・この世の極楽

42度と東京らしからぬ温度の薬湯は立って入れる深さ・・・素晴らしき極楽

もちろんメイン浴槽は45度♯・・・自然と顔は引き締まる〜厳しき極楽

立って入るぬるい薬湯で癒され、
ビシッと熱い主浴槽で気合を入れる。

東京人は これを1〜2クールして、さっさと帰っていくのだが
「まぁ ゆっくり入って帰ってください」とご主人に言われた手前
そうそう江戸っ子のごとく根を上げる大阪人ではない。

来てはさっさと帰る東京人を横目にしっかり
カランからの水浴びをからめた 5クール、
ひょとしたら6クール・・・堪能させていただいた。

でも東京銭湯の気持ちいいところは、
帰る客が皆きっちり湯桶や椅子を元通りに片付けて帰るので
整然とした美しき銭湯風景がそこにある・・・
残念ながら大阪では滅多にお目にかかれない光景だ。


お客が引けばご覧の通り、美しき浴室の景色が・・・よろしおま!

どこを見回してもゴージャスなアート、
そして浴室の外にまで庭が設えてありこれでもかの贅沢。
「帝国」の名を冠するにあたり、こだわりまくったご主人の心意気が伝わる。


富士のペンキ絵に西伊豆ですの文字&九谷焼・章仙の銘

中央仕切りのモザイク上・・・照明のデザインもGOOD&浴室外側にも庭と縁台

もう ここまでやっていただくと、5ケロリン出すしかないでしょう。
圧倒的にデラックス、素晴らしいぜ帝国湯。

のぼせるほど楽しんで脱衣場に上がれば、
向かうところは一つ・・・そうきれいな庭の縁側だ。
初秋の涼やかな風にたるんだ肉体をさらし、
心地よくクールダウン。

外はしっぽりと日も暮れて・・・これぞ日暮里の正しい楽しみ方だ〜
などと、くだらん駄洒落をひとつ

お後が宜しいようで〜


ゴージャスな庭を前に醜き肉体を夜風にさらす悲しき46歳の秋

下足場正面・正面入り口の暖簾

すっかりニッポリ日が暮れた、東日暮里帝国湯の外観

荒川区東日暮里3−27−10


月曜休み 昼3時から夜12時まで
奥飛騨・平湯温泉  平湯の湯


奥飛騨温泉郷の玄関口にある極上共同湯は露天!


雪の奥飛騨、褐色の濁り湯に身も心もとろけゆく

ここを銭湯と呼んで良いのかは定かではない。

何故なら建物は脱衣場のみ、お風呂は露天のみで屋根が在るだけ。
入浴料は500円とうたってはいるものの、
隣の民俗館の入場料と込みになっているため
その民俗館が開いていないので実質はタダなのだ。

料金入れはあるのだが、観光案内所のおじさんも
タダと言っていたので間違いは無い筈だ。

雪の奥飛騨・平湯に着けばそこらかしこから湯気が立ち昇る。

この平湯の湯へ向かう小さな坂道には、
この共同湯からオーバーフローした温泉が流れ
そこから立ち昇る湯気は風情満点。
はるばる旅して疲れた心身を一気に期待感で充満させるには充分だ。


坂に流れる温泉から立ち昇る湯気・民俗館の苔むした屋根に輝く氷柱

木造りの簡素な脱衣場には先客の気配無く、
これはいきなりの貸切り・・・ええ感じでっせ〜。

露天に出てみれば思わずにやける我が肥満顔、
雪の中にはっきりと主張する褐色の濁り湯がドバドバと沸き出でているではござらぬか!


バッチリ適温の約42.5度、ドバドバに湧き出る薫り高い温泉とモクモクの湯気

先日までの島根温泉一人旅では、褐色系の温泉だらけだったが
正直鉄分の香りが勝り芳しき硫黄のフレーバーは皆無で、
ようやくたどり着いた期待の薫りにつつまれ身も心もとろけて行く。

筌ノ口温泉を思い出すような名湯が、なんとタダで貸切り状態!
温もっては外気でクールダウン(−3度)を繰り返し、もうどうにでもして〜状態。

風邪による体調不良の事などすっかり忘れるほど、
これぞ温泉共同湯の醍醐味を存分に味わいまくる。
新しいが素晴らしい・・・きっと永く愛されるお風呂になることだろう。

スーパー銭湯系の入浴施設・ひらゆの森も素晴らしいが、
この「平湯の湯」は文句なしに5ケロリン・・・また訪れたい極上湯だ。

タダのお風呂が銭湯なのかはさてとして、
こんな素敵共同湯をお伝えせぬはお風呂ラバー・Amore 八木の沽券に関わる一大事。

奥飛騨温泉郷では平湯温泉が一番気に入ったし、
ここは是非みなさんに・・・おすすめです。

奥飛騨温泉郷の案内図へ


8時〜17時(日曜・祝日、7月25日〜8月25日、10月5日〜25日、年末年始は21時まで)  基本的に無休
みろく温泉 金沢


加賀に沸きし黒湯温泉銭湯


湯治場風情を思わせる情緒ある温泉銭湯

ここは金沢、歴史を感じさせる美しい街。

銭湯文化もしっかり健在のようで、
これこそ「古き良き日本」を堪能できる愛すべき土地である。

まずはさて置いても「食べ物が美味い」、
これだけで充分なのに酒も美味けりゃ街はきれい
その上 市街地に温泉が沸き黒湯の温泉銭湯が点在するのだ。


すっきり無駄なくキレイな下足場〜近代的?京都銭湯っぽい脱衣場が美しい

しかも日曜日は朝風呂で10時から・・・こりゃ近所の方はたまらんでしょ。

しかもエントランスから脱衣場まで、
木の香りが心地よくすっきり美しいデザインでお出迎えしてくれる。

期待感バリバリで浴室に入るとヤラレた!
「なんじゃ!この温泉マークケロリン風湯桶!?」


左は黒湯を少し入れているので色が・・・解るかな?美しき光景に涙

ふわっと香ばしい黒湯の香りに迎えられ、
温泉マーク湯桶に驚かされ、
そして大好きなあっさりシンプル白タイルに映える黒湯ぶくぶく。

エントランスから浴室内まで一貫してキレイ、
しかも媚びたデザインなどは無く普通の機能美重視の潔さ。
豪華ではなく「実」の華やかさを感じさせる銭湯だ。


外壁面にカラン、横並びの島カラン、湯気抜きはステンレスメッシュですっきり!

まるで番茶のような芳しき湯は深みのある茶色か、
太古の植物化石層を経て現代に蘇りし地球のしずく。

柔らかくヌルチュル系の癒し湯に身を任せ、
漏れ入る陽の光を愛でながらひたすら顔はゆるみまくる。


浴槽はなぜか江戸風に奥に並ぶ、でも毎日のようにこんな温泉銭湯に通えたら・・・

見上げれば子を抱く母の像、時刻は午後1時前
ディスクゴルフ日本オープンin金沢・・・決勝ラウンドに残れなかった証だ。

湯上りに降りだした雨にはがくっと来た・・・レンタルバイクなので・・・が、
古都の雨もまた一興〜濡れて行こうではないか。

370円の銭湯料金で地元民に愛されながら、
毎日1時から・日曜日は朝10時から営業のみろく温泉。

金沢良きかな・・・完璧です。

金沢市横山町2−24


昼1時(日曜日は朝10時)から夜11時半まで・火曜休み
温泉津温泉・薬師湯 島根


昭和モダンの薫り豊かなもてなし温泉


古い温泉街には意外なモダン建築の薬師湯

日本全国には一体いくつの薬師湯があるのか判らないが、
間違いなくここ温泉津温泉の薬師湯は深く印象に残るだろう。

元湯はタヌキが発見したと言ういわれだが、
こちらはナマズがシンボルとなっている。

と言うのは「明治5年(1872年)の浜田大地震の時に
地殻変動で大量に噴出した温泉なので、『震湯』とも呼ばれているからである。


源泉の流れ込む注湯口にはシンボルのナマズが

温泉津の薬師湯(湯元)は、日本温泉協会の天然温泉の審査で
最高評価の認定書を受章。
全国に僅か12箇所しかない「オール5」の評価を受けた,
自然湧出の本物のかけ流し湯の温泉です!
オール5は中国・四国地方では薬師湯だけです。」

このインパクトのあるうたい文句に惹かれ憬れた温泉津温泉、
歴史の古い元湯とはライバル関係にあるのだが
熱い熱い元湯に比べ、こちらは43度ほどのベストな湯温。
少し緑色を感じる薄にごり淡色のお湯で、
ゆったりと地下のエネルギーに触れ薬効を堪能することが出来る。


中央配置好き・褐色析出物大好き・お湯の色とのコントラスト愛してる。


貸切り状態で味わった五つ星の温泉・これを贅沢と呼ばずして何と言おう。

ライバル元湯同様に商売熱心な薬師湯だが、
こちらは明らかにサービス精神に満ち溢れている。

フロントのお姉さんに挨拶し、お金を払おうとすると
「初めてですか?」から始まり温泉の説明〜2・3階の休憩スペースの案内。
さらには無料サービスのコーヒーの説明、
そしてまだまだ続くバルコニーから見る温泉津や石見銀山を望む景観の説明。

少々?きついものは有るのだが、心底もてなそうという思いが伝わる。
旅先での喜びは初めて出逢った方から、
心の垣根無く真心で接していただいたときに実感するものだ。


3階のバルコニーで火照った身体を癒す・・無料だがイケるコーヒーと共に&温泉津の町並み

滑らかで豊かな成分のお湯が適温で溢れ、
質素だが美しい空間でのんびりと過ごし温まる。

そして火照った身体を3Fバルコニーで風を受けながら冷まし、
2Fの休憩所でゆったりくつろぐ。
しかもこれが全て300円で楽しめるとあれば、
この世の極楽と言わずして何と言う・・・
そう、地球から愛をこめてなお風呂がここに在るのだ。


朝5時から夜11時まで
末広湯 此花区


端正な純日本風建築の静かで美しい銭湯


由緒正しき銭湯ファンには、涙無しでは語れない美しさ

 阪神電車西大阪線など初めて乗ったローカル線、
存在すら知らなかった伝法駅
2号線の淀川南詰めちょい東側に位置する素敵な涙もの銭湯。

まずこの外観に何も感じないヤツは、
日本人の皮を被った宇宙人ジョーンズの連れに違いない。

黒い瓦の破風に木と簾、前栽の白壁には
内側から伸びた植木が天を目指して伸びているが
きれいに整えられている。

その色彩のコントラストは、
正しい日本人に訴求して止まぬDNA直撃デザインだ。


破風は適度なものがひとつ・・・これが最上、古き黒光りはどんな色の暖簾も受入れる


下足場正面(つまり番台背面)と味わい深き傘箱

外観・エントランス共に申し分なく、
胸は高鳴りながら扉を開け番台に風呂銭を渡し見上げれば・・・
そこには時間の流れをゆっくりとかき回し止めてしまうであろう
プロペラ扇風機と輝く格子天井が待っていた。


時〜間よ〜止〜まれ〜 命の〜・・・うっ目眩が・・・

俺がくらくらと目眩を覚えている頃、
番台でなにやらやり取りが聞こえる。

「すみません、貸しタオルと石鹸・シャンプーを・・・」

「何ぃ〜 この素敵銭湯で〜 ど素人が・・・」

と振り返ると風呂友(呑み友)女のNが申し訳無さそうに、そこに居た。

「不甲斐ないやつめ」・・・と、
肩をいからせ浴室に入ると またしても目眩が襲う。


この美しき石畳とタイルと御影石の様式美・・・どうよ!

この職人仕事の緻密さはどうよ!

取ってつけたようなスーパー銭湯の美意識とは、
明らかに別世界にある職人さんの技とプライド。
細部に至るまで拘った仕事っていうのは、時を経て輝きを増すものだ。

静かにうっとりと この美しき時間を貪りながら耳を澄ませば、
向こうの女湯は何人かの婆さんの会話がはずんでいる。
末広湯ではど素人のNは、きっと肩身の狭い思いをしながらも
この素敵な空間でトロケている事だろう。


3つある全ての浴槽でアホになっている温中オヤジ

もちろんこの素敵浴槽でもアホになってました。

禁断の男女仕切り壁の下部は抜けている・・・プチエロチック

美しい建物の美しい浴室、そしてキレイで溢れかえる湯。
窓からは陽の光がやさしくこぼれてくる、
これ以上の快感はきっと無いだろうと名銭湯に行くたびに思う俺はいったい?

タップリ時間をかけて、美しきひと時を味わい
身も心も清らかになったので俺は上がるとしよう。

そうそう、壁の向こうの連れに土産を残して・・・

お風呂の神様に手を合わせ、パンパン・・・「ご馳走様でした」と
向こうに聞こえるよう大き目の声で呟いた。

計算では大爆笑の渦が怒るはずだったが、
何か気まずい時間が流れてしまった。

指宿の砂湯で「ええ声〜!」をやって、外して以来の不覚だ。


不覚を取ったとは言え、風呂上りもアホな俺

風呂上りの目眩・・・前栽に光が差し何とも美しきかな・・・


風呂上りは陽も傾き、気分は完全呑みモードへ

湯上りは風呂友もにんまり、
ええかんじに喉も渇いたので予定を早めて近くの呑み屋にてビールを所望。

仕上げは九条の居酒屋でがっつりいただく。

あァ 昭和という良い時代に生まれたなぁ・・・俺たちって・・・チアワセ!


大阪市此花区高見2-13-5


金曜休み・3時から夜11時まで
六龍鉱泉 東京・台東区


黒湯のあつ湯は柔らかに


路地裏に佇む王者・六龍鉱泉

お江戸の名銭湯数あれど47度オーバーの黒湯はそうそう無いだろう。

しかしながら47度オーバーでも熟成感のある柔らかな湯は、
刺激を感じさせないのでじっくり入ることが出来る。

そしてこの銭湯のすばらしさは、
デザイン・調度品・・・あらゆる視覚的要素を完璧にハイレベルでクリア
目に映るもの全てが美しい。

このお風呂で一体何度「うぉー〜」と呟いたことか・・・
パーフェクトです六龍鉱泉、ずっとここに居たいと心から思うので中々出られません。


蛇蝎模様の浴槽べりは見事に黒湯とマッチ〜当日の湯温は48度弱(体感45度)


中央仕切り上のペンキ絵は海の風景・下には湖畔の模様が描かれたモザイク絵


奥は桜の季節を描いた橋の絵・・・見事です、真ん中奥に木の扉〜春の湖畔モザイク絵

島カランのトップにまで四角い水色の豆タイルを配し、
一部のすきもない見事なアーチスト根性&職人気質。

ここまでやると往々にして下品でバランスの悪いものになりがちだが、
ここは違うよ・・・一味も二味も・・・完全主義が心地よく上品に・・・。

そして見事なのは入浴客のマナーの良さ、
(大阪人はその点において大いに恥じるべきだが)
帰る際に椅子や湯桶などをきっちりと片付けるので
浴室が常に整然と美しい。


ぴしっと輝く綺麗な浴室は皆がきっちり片付けることから・・・


墨の入った方や訳有りの御仁までこの湯を愛する気持ちはひとつ

あまりの気持ちよさについつい長湯をしてしまうが水風呂は無い、
ここらあたりが唯一の不満だが水をかぶって凌ぐのも銭湯ダンディズム。
けして文句は言いません。

湯から上がっても楽しみは尽きない、
素敵な脱衣場に美しい前栽・・・柱時計や温泉効能書き・・・たまらんぜ!


写真では解り辛いがガラス上部には激渋エッチング


つつじの咲く前裁で完全にいかれた温中オヤジ・・・ケロリンタオルです、悪しからず。

天井も美しい&ファンも美しい&柱時計もよござんす。


温泉検査書&効能書き

もう何もかも「社長・・・たまりまへんなぁ」・・・だが、京橋ではなくここは東京、
完全に東京銭湯の虜にされてしまった超1級銭湯・六龍鉱泉。
すんばらしー!!


月曜休み 15時半から23時まで
源ヶ橋温泉


大阪市指定文化財の威風堂々銭湯


名残さくらも美しく、素敵銭湯オーラ全開。

名銭湯の廃業ラッシュが続く2008年、
原油高はそれでも天井知らずの様相でちょっとは余裕のあった銭湯もヤバイのでは・・・

そんな噂を耳にして慌てて電話し「噂はデマです、TV局の・・・」と確認、
ホッとしたがやはり行くのが一番と早速訪問。

先日廃業した美章園温泉と同じ設計者の手による建物は、
天下御免の指定文化財。
でも だからと言って行政は護ってくれたり・・・なんてのは無いようで、
厳しい現実を生き抜くのは文化財指定といえども関係無いようだ。


重厚な無垢板に贅沢に彫り込まれた透かし、ゴージャスな格子天井

先ず威風堂々の外観に圧倒され、脱衣場に入ると
これまた贅沢な彫刻などが随所に施され作者の気合が伝わってくる。


華美な装飾の手前の心地よい美意識が嬉しい入り口&前栽

創業当時の「風呂屋は生活に密着したエンターテイメント」という感覚が具現化された、
典型的ゆめのお風呂・・・行く度にワクワクしたであろうと想像できる。


明るく綺麗に改装されている浴室内〜浴槽べりの石材の豪華使いが立派

せっかく豪華な石敷き・・・大阪風に「汲み湯」で洗わせて戴いた。

内部には歴史を物語るほどのお宝は残されていないが、
分厚い石が存分に敷かれゴージャス感あり。
石マニアにはたまらないものがあるだろう。


かなり強引な電話番号の覚えさせ方が印象的な鏡広告。

土曜日の夕方だったが結構な賑わいでカランの確保が難しかったので、
ここは大阪銭湯の原点に立ち返り汲み湯で頭を流す。
考えてみれば子供たちも初めての経験かも?
九州で山ほど温泉に入ってきたが、頭や体を洗ったのは
カランやシャワーの設備が整ったとこだけだったし・・・。


上がってからトイレに行くときもワクワク・・・ちょっとした探検感覚

たっぷりと良い空間で気持ちよい時間を過ごさせて頂き、
帰り間際に奥さんと色々話し込んだ。

自分が電話で確認を取った際出られたご主人から、
話が伝わっていたようで「あぁ あの電話くださった方」と歓迎していただいた。

そしてここでも帰ろうとしたら「僕ちゃん これ食べて」ってアイスを貰う詠人、
ほんとうに得な性格だ。


アイスを貰ってご機嫌な詠人、その横のお出迎えグッズ2点看板と石塔

指定文化財を所有する誇り、
大切な生活エンターテーメントを護り続ける自負。

今日も これからも 素敵銭湯のご主人と奥さんは頑張るのであろう・・・感謝・合掌。

大阪市生野区林寺1−5−33

月曜休み 15時から1時まで
一の湯  (伊賀上野) 


ホスピタリティー溢れるハイブリッド銭湯


写真では解り辛いが門の上部には温泉マークのネオン管。

歴史感ある名銭湯が数多くある伊賀上野も、
時代の流れに逆らえず廃業される銭湯が増えている。

そんな中 堂々たる日本建築と、ネオン管や庭の花で
エントランスから‘おもてなし感’たっぷりに迎えてくれる一の湯は、
そんな心配はご無用って感じがするほど活気ある愛され銭湯だ。


鮮やかなエントランスを抜け、最初のショットは失礼・・・昭和の匂いタップリの女湯脱衣場

4時開店なのに3時半過ぎには快く迎えてくれた御店主に感謝、
その上 我が家のプーちゃんを「ええ車やなぁ」と褒めていただき益々感謝。

旅先でいい銭湯に出向いた時に触れる人情・・・これは何より嬉しいものだ。

歴史感ある脱衣場からのエントランスには橋がかかり、
下の池には鯉が泳ぐという演出だが、通路にまでカランが設置され往年の繁盛振りが伺える。


エントランス上部には飾り窓とレリーフ。

浴室内部は最新銭湯的充実設備で、清潔感が有り安心してくつろぎ入浴できる。
歴史的建物と脱衣場&充実設備のハイブリッド仕様は船岡温泉同様の贅沢だ。


水風呂も有り、勿論 実写版5ケロリン達成!

綺麗なお湯がタップリと湛えられ、明るい浴室内で綺麗サッパリ。
風呂上りにくつろぐ脱衣場への期待感がこみ上げるのもゴージャスな感覚で、
素敵な歴史銭湯だけに許される特権だ。


格子天井と透かし彫りの美しさ、大入りの額やえべっさんが愛されるお風呂の賑わいを語る。

脱衣場から浴室を望むと池の上に橋のエントランス&気の良いご主人と記念撮影。

まぁ 中も外も、自然に笑顔がこぼれる
ホスピタリティーに溢れるハイブリッド銭湯‘一乃湯’・・・今度は
ネオン管が灯る時間に訪れたいと、心から想う良いお風呂でした。

伊賀市上野西日南町1761

木曜休み 16時から23時まで
船岡温泉 (京都)


威風堂々・時の流れから解き放たれる至高の湯


銭湯ファンなら一度は拝みたいこの門構え。

銭湯というものを語る時、きっと多くの人が
この船岡温泉の名を口にするであろう超有名な銭湯ファンの聖地。

外観・門構え・エントランスから脱衣場までの導線全てから、
この銭湯主の圧倒的な心意気が伝わってくる。

正直 華美でセンスの?な所もちらほら在るがご愛嬌。
人それぞれ好き嫌いという嗜好性があるのだから。

でも、これだけは言えるのが「サービス精神」。
・・・そう、とにかく入浴客に喜んでもらおうという
主の気持ちが前面に出て、コテコテ宮造りの内装が輝いて映る。


男湯ののれん・丸抜きの小窓にも和のこだわり。

数々のストーリーが緻密に彫り込まれた脱衣場の天井飾りや仕切り。

浴室には鯉などを眺めながら小橋を渡る、子供たちの背後はサウナ・ミスト・露天。

重厚な歴史感を、タップリ味わった後は
ワクワクしながら小橋を渡り、浴室内へ・・・。

そこは歴史と実用の融合を完結した、
素敵開放感に満ちたホンマもんで、
お世辞なしに浴室内だけでも4ケロリンな近代設備の充実度。


奥にある檜風呂・丸い小窓の灯採りはステンド、下には瓦屋根、その下は主浴槽&強力JET

ガラス屋根から明るい日が差し込む浴室内、洗い場コーナーは別スペース。

しっとり美しい中庭風露天風呂でイカレる温中オヤジ

気持ち良いので皆気付けば露天スペース・・・冬でっせ!

清潔感と明るく開放感ある浴室&設備。
その上気持ちよい庭園風露天風呂やサウナ・スチーム・・・。
うーん・・・完璧や!

その上この歴史感漂う建物・空間。

表現する言葉が、どうもよそよそしくなってしまう・・・。
とにかく、また行きたいし
皆さんにも行ってみてほしい銭湯だ・・・車でね。

京都市北区紫野南舟岡町82−1

無休・昼3時から夜1時まで、日祝は朝8時から
三国 末広湯

88歳の現役アルバイター看板娘に5ケロリン!


なんと御歳88歳!井上 房子さんにノックアウト!

1月最初の週末に子供たちと向かったのが日本一の立ち食いうどん‘三国そば’から
国道176号線を渡って直ぐのところにある末広湯。

古の銭湯ロマンを今も伝える素敵なお風呂であった。

しかし特筆すべきことは、「88歳 アルバイトなの」と
素敵な笑顔を振りまく、井上房子さんの存在だ。

3時半から5時までの短時間だが、
是非 この末広湯ののれんをくぐり、素敵な看板娘に出会って頂きたい。

入って早々、我が魔童たちを「可愛いねぇ」と迎えて頂き、
そのうえ「僕ら、上がってきたら、おばちゃん飲み物プレゼントしてあげる」って。

期待感バリバリの子供たちと浴室に向かうと、
目に飛び込むのは、主浴槽の中にニョキっと突き出るステンレスのジェット棒?

・・・後に‘ヘルスパー’なる名を知り「そういえば、そんな名前やった〜」と感激。

そして心地よい温かさを与えてくれる足元には石畳が並び、
1枚々間には細かいタイルがキレイに並べられている。


壁面からではなく棒状の噴射口から気持ちよく吹き出るジェット、定番?髭ライオン

その上の壁面には、中途半端な大きさだが、タイル絵で天女が描かれている。


何故かこじんまりと描かれた天女のタイル絵

浴槽奥にはトイレがあり(この規模では超希少)驚かされる。
も一つ不思議なのは鏡が座って正面に無く、立たないと使えない。
その上カランとカランの間にレイアウトされ、
設計者の意図が窺い知れないが、不思議な雰囲気をかもし出す。


奥にあるトイレや互い違いのレイアウトな立ち鏡などが面白い洗い場

風呂上りには待望のドリンクをご馳走になり話も弾む。


フルーツ牛乳の詠人&ラムネの杜人・・・後ろで優しい目の房子さん

亡くなったご主人は、元海軍の軍人さんで立派な髭を蓄えていらっしゃったらしく
房子さんは髭の男に弱い。

私の髭を「ちょっと触らせて」って、一さわり・・・「きゃぁ」って
上気した声で・・・立派に女しています・88歳の房子さん。

脱衣場の雰囲気もたまりません。
年季の入った神棚や、古いドライヤー・鍵紛失・・・の看板
泣かせてくれるレトロ装備満載です。


ドライヤーは何と10円!神棚と格子模様の天井、今時・・・鍵の紛失で150円なんて!

近日の再訪を井上房子さんに誓い、温中親父と魔童達は
素敵な末広湯を後にしたのだった。

FM cocolo ☆☆☆☆☆ ステッカーのあるお風呂

 

2009年4月25日で「90歳になるの」って可愛らしく微笑む房子さんに、
感謝の意をこめてFMcocoloの五つ星キャンペーンに応募。

放送は聴くことは出来なかったが採用されたようで、
五つ星ステッカーと千房の3000円お食事券が送られてきたので
プレゼントしに行ったが残念ながらお墓参りでご不在。

娘さん?にステッカーを渡し、その日は逢えずに帰ることになった。


プレゼントしたココロの五つ星ステッカー


大阪市淀川区新高5−7−19

月曜休み 15時半から23時まで
錦 湯


京都 錦市場のオフィシャル銭湯?は、エントランスにシビレまくり。


歴史の重みタップリな京町屋の外観にまずヤラれる。

漬物と焼き魚の香り漂う錦市場を南にそれると、
昔ながらの町屋風情とともに現れる柔らかな印象のネオンサイン。

昭和初期の姿そのまま(実際はもっと古く感じる)に、
今も営業される錦湯さん。

このお風呂はなんと言ってもエントランスから脱衣場の間で、
完全にノックアウト!・・・もう、しびれます。


脱衣場には昔のままの柳行李の脱衣カゴが宝物のようだ・・・。

‘機能美’とは、正にこの事で、実際に使い込んで良さが出る。
・・・そう言ったシンプルでいて、かつ機能的&使って楽しい柳行李は最高だ。


扉を開けると土間に下足箱・番台がある、二まわり大きな下足札は詠人の‘8’


実写版‘5ケロリン’夢の実現


小さな水風呂・・・本当は水鉢(入ってはダメよ)は涼を求める温中親子で込み合う・鯉に乗った金太郎?の注湯口

もう作る人のいなくなった柳行李を実際に仕様し続けるという、
これは‘偉業’に近い!・・・このお風呂を愛する入浴客の、
‘大切な町の文化をしっかり守ろう’的 想いが伝わる‘5ケロリンのお風呂たる所以だ。

浴室内は特にどうこう特筆するほどではないが、
70キロの道のりをドライブした身体を、心地よくほぐしてくれた事は言うまでも無い。

しかし・・・かれこれ何時間お日様の下に居たか・・・熱中症寸前、
狂気の温中親子は涼を求め水鉢に突入する暴挙に出た。

(この話は是非是非ご内聞にお願いします)

風呂上りは脱衣場の素敵空間で記念撮影、
ここならではのショットでみんな満足・・・来てよかった!


風呂上りの記念撮影は、もう ご機嫌そのものだ。

いつまでも、このままで このままで・・・素敵です、錦湯。

京都市中京区堺町通錦小路下ル八百屋町535

夕方4時から夜12時まで 火曜休み
灘温泉


天然ずくしの温泉銭湯は街の宝物。


地震で立て直したと聞くが、風情を感じる適度な古さのあるデザイン。

それにしても神戸方面の方が羨ましい・・・心からそう思う銭湯だ。

お湯も水も総てが地下水脈から湧き出る自然のもので
水の豊かさや質で名を轟かせた‘灘’ならでわの有難さが味わえる。


かすかに緑掛かった褐色の濁り湯に迎えられる円形の主浴槽、奥は備長炭風呂

いきなりムードある天井が素敵な脱衣場から浴室に入ると
先ず迎えてくれるのが、優しい‘R’になみなみと温泉を湛える主浴槽。
いかにも効きそうな色・香りに 思わずうっとり。
入ってみれば、じーんと染み入る柔らかな温浴感、「ええなァ・・・」と、つい。


ボコボコと湧き出る露天風呂の湯にうっとり&じゃれ合う子供達

のどかな佇まいの露天は、もうちょっとデザインしたらって感じの
現実的スペースは在るもののご愛嬌。
超強烈な‘修行うたせ’や地下水が溢れる深い水風呂は
他では味わえない楽しみだ。


この‘うたせ’に耐えられたら、かなりの達人・・な程強烈!&六甲の‘気持いい水’風呂。

小さな源泉はぬるくて湯治に良さそうなのだが、
ベテラン入浴客がその場を譲ってくれそうな気配も無く入浴断念。


どこもかしこも、六甲の‘気持いい’水&お湯である。その上シャンプー・ソープ完備!

上がるのが惜しくなるような、極上の銭湯だが
2件目の‘おとめ塚温泉’へ梯子する為「今日はこの辺にしといたろ」と、
再訪を誓った灘温泉・しかも朝6じからやってるって

ほんまに神戸の人が羨ましいゼ!


ジャンプすれば女湯の脱衣場が見れそうな程低い壁&ライティングが素敵な天井

兵庫県神戸市灘区備後町3−1−4

朝6時から夜11時まで 無休
湯あそびひろば  戎湯

尼崎の南 築地本町にある、身も心も心地よくなれる素敵温泉。


エントランスに源泉が流れムードを高める。

極楽湯などのSSを少し小振りにした感じの和風な外観は、
最新のお風呂特有の風情で近頃では珍しくもなくなってきたが、
ここは れっきとした大衆料金の銭湯。

開店4年を過ぎた今でも、綺麗に行き届いた内外装のメンテナンスに感心しつつ
中にはいると、昼前にもかかわらず大勢の入浴客でにぎわう。

湯あそびひろば系に有る面白入浴設備は、もちろんフル装備。
ジェットは やはり最新の其れで強力かつマイルドで心地よい。


ジェットで戯れるのが大好きな詠人はご機嫌

しっとり系のセンス良くデザイニングされた浴室内に配置された浴槽には、
少し緑色を帯びた天然温泉がなみなみと湛えられ
尼崎にいながら 温泉旅館に旅でもしたかのような気分に浸れ嬉しさこの上ない。


二層構造の清潔な浴槽に陽の光が差し込み、温中親子の顔も自然とほころぶ。

庭園露天風呂もそこそこの広さなのだが、
やはりこの温泉の一番の人気スポットで10人ほど入れるのだが絶えず満席状態。

空いたと思って‘空席’へと急ぐが対岸から狙っていた他のお客に先を越されたり
・・・というケースも珍しくない。
昼ご飯時になってようやく空いてきたので、後は心行くまで‘湯’を楽しもう!


この人気露天風呂での記念撮影は結構骨が折れた、左は泡あわ星人と化した詠人

風呂上がりにフロントに居られるご主人夫妻と話したが、
大変気持ちの良い受け答えで益々良い気分。

「開店4年で この綺麗さは凄いですね」と言うと、「この業界の方ですか?」って訪ねられ
「いえいえただの銭湯好きで、あちこちのお風呂を訪ねてるんです」と私。

この温泉を掘り出した掘削機のパーツなどや新装前の歴史的なことも展示され、
‘街の文化としての存在感’を改めて実感させられる。


最後は美味しいソフトクリームにまた笑顔、ほんと 最高!

兵庫県尼崎市築地本町2−40

 

 

平日は10時〜24時・土・日・祝は7時からやってます!
パーク温泉


新世界の、いや 大阪銭湯の至宝ここに在り(2007年廃業)


冬の朝 柔らかな陽に優しく輝くレトロモダンな注湯口

ここは新世界、その昔‘テーマパーク’として栄華を誇った大人の街に
今も当時の姿をそのままに残し、素敵な時間旅行の旅に誘う
癒しのスペースシャトル‘パーク温泉’がある。

このあたりとちゃうかな・・・と、立ちんぼのおっちゃんに
「この辺にパーク温泉っていう銭湯ないですか・・・」って路を尋ねたら、
隣にいた‘サッチー’風のおばちゃんにバトンタッチ・・・
「あっこ行きーな、パークは湯舟一つしかないし・・・」と、
ラジウム温泉を薦められた。

「今日は‘パーク’に入りにきたんや・・・」とご進言を反故にしつつ、
ふと見る先に 在るじゃないですか・・・。

昔 1大テーマパークとして栄えた新世界の別名‘パーク’の名を冠した銭湯名


洞窟の佇いな薬湯電気風呂、ポカポカの主浴槽、水風呂無くても掛水でリフレッシュ!

心静かにただ温もりを・・・時間を慈しむように、ずっと温まっていたい!
心からそう思える‘ファン’延髄の銭湯イズムを湛える至高の銭湯だ。


きちっとした接客で愛想の良いご主人、懐かしの映画館ポスター、体重計・・・キャー!

串カツ‘だるま’の鏡に映る掃除中のおばちゃん、ほの暗さがムード満点のエントランス。

今度から、串カツのアペリティフは絶対‘パーク温泉’で決まりや!

場所は じゃんじゃん横町と通天閣の間の串カツ屋街(横筋)から西へ向かって左。

 

朝 6:00〜翌1:00まで営業 火曜日休み
ふくずみ温泉
アモーレ評価(2005.12現在) フルマーク・5ケロリン獲得!


湯遊びどころか・・・圧倒的な湯量で温まりまくる至高のお風呂!

JR立花駅から西へ1キロほどの住宅街の中にある銭湯。

土・日・祝日は、5:50〜翌2:00という
早朝からのロングラン営業をやっているというだけで泣かせてくれるのだが
訪れてみれば‘お客さんに愛される、街の文化’的情緒を実感させられる
5ケロリン要素タップリなお風呂屋さんだ。


天気の良い日は、素敵な銭湯が楽しい!開放感が楽しめる露天と浴室内の天窓

この温泉の装備は、ユニークかつコダワリ感がたっぷり。
お風呂を徹底的に楽しみつくす我々には、ありがたい限りで
総ての装備をチェックするには、中々時間も掛かるが味わい深い。


このお風呂に在る数々の装備の中でも、特にユニークなマッサージ機能付きお風呂

この「おツボねさま」は、お風呂に入り背中を装備の金属部分に触れさせると、
「ウニウニ」と6個のツボ付き球体が動き出し、いい感じにマッサージしてくれる。

装備のユニークなお風呂に有りがちな‘ちゃちっぽさ’など微塵もなく、
総ての浴槽からは、こんこんとお湯が溢れかえるのだが、
その浴槽淵の天板部分は全て木製で安心感と高級感が感じられて素晴しい。


ご覧のように、絶えず溢れるお湯、またお湯、その背後に輝くおっちゃんのピッカリ頭?


タップリ温まった後の水風呂がまた気持ち良いのである。

露天風呂の薬湯も気持ちよく申し分無いのだが、浴槽エリアにちょっとゆとりが欲しい。
・・・っての位が不満点かな・・・というほど完璧に近い究極のお風呂だ。

どのお風呂もしっかりとした深さと湯量があり、ほんの短時間でしっかり温まるのである。
この‘深さと湯量’の関係は、私の拘る大切なポイントで、
5ケロリンを獲得するには、このポイントをクリアしていることが条件である。


溢れかえる豊富な湯量の証しは、住所名にも所以がある?

ご近所の方々が羨ましい限りである。

尼崎市水堂町1−4

5:50〜10:00 12:50〜翌2:00  土・日・祝 5:50〜翌2:00 まで営業 第2火曜休み
天然温泉不動の湯

アモーレ評価(2005.12現在)
フルマーク・5ケロリン獲得!


少しヌルめの露店風呂は‘湯治’にピッタリ!

第2寝屋川に掛かる鴫野大橋北詰めから東に300メートルほどの処にある温泉。
ぬるい露天や電気風呂から、深くてタップリと湧き出る高温湯まで、
10種類の浴槽には、総て天然温泉が・・・。

このお湯に浸かりながらの電気風呂も、いかのも効きそうで中々空かないのも肯ける。

普通の銭湯料金で良質の温泉に浸れる・・・ご近所の方が羨ましい!
・・・でも、結構遠方からのお客さんも多いようで、ピーク時には混みあうそうだ。

朝10時から開いているので、なるべくゆったりと入れる時間帯を選びたい。


このお湯の中での電気風呂(左)は気持ちヨロシイでぇ!

‘湯圧’が嬉しい高温湯・・・少しの入湯で芯まで温まる〜水風呂へ・・・。

湯上りに キレイに 身体を拭き上げながら談笑する初老の方々の姿に、久しぶりに感じた
‘温泉道’という男のダンディズムが存在する、大阪では珍しい‘存在感’の有る銭湯だ。

朝からこの素敵な文化施設を訪れるお客さんの‘大切に思う’心に触れることの出来る、
ふれあいの温泉銭湯・・・お昼から風呂上りの生ビールもついつい・・・。


看板の補修後も可愛く感じる・・・のも、いい湯のおかげ?

大阪市城東区天王田13−14

(電話) 06-6965-2680
営業時間 朝10時〜深夜0時 受付終了 23:30
年中無休