Amore 八木の酒落徒然


2009年11月の日記


これぞ至宝・天麩羅ときわ


80歳を越えてもこの笑顔!素敵なセイコさん

かれこれ4年ぶりに大好きな天麩羅の店‘ときわ’さんにお邪魔した。

前回お邪魔した時には「もう80になるから」と、
おっしゃっていたのでお身体のことなど色々と心配だった。

何度か電話をしたのだが出られない事が多く心配は募る一方だったが、
Mojito 7 BAR の営業中にふと掛けてみると・・・なんと!繋がったので
早速「明日 2人でお願いしたいのですが」

「どちらさんでっしゃろ?」

「八木です」・・・「どちらの八木さん?」

行くたびに仲良くなるのに、その都度忘れられ
思い出していただくまで結構時間がかかるのです・・・お歳なので〜ご愛嬌ですが。

でも少し時間は掛かるものの、ちゃんと何時かは思い出していただけるので良いでしょう。

幸運にも前日の片付けの為にお店に来られていたので、この日は珍しく電話に出られたのだそうな。
・・・で、お客さんの蔭さんを強引に誘い、心ワクワク 天ぷらときわに向かったのだ。

'ときわ’のある阿倍野・松虫は古い町並みとチンチン電社が走る、
鄙びたハイカラ風情がなんとも宜しい。

予約時間の2時間前には到着し、ビッコの足で少し散策。
そして当たり前のように下調べした銭湯‘播磨湯’へと向かう。


商店街から逸れた路地に怪しげなエントランス・・・この味わいは良いが・・・

怪しくもそそられるエントランスとは対照的に、内部は至って普通のバラエティー銭湯。
あれやこれやと設備の賑やかな大阪スタイルだが、
このパターンの弱点であるメンテナンス不足による設備の弱体化が目立ち
ゆったりのんびり湯を楽しむってな思いにもなれず早々に退散する。

商店街は中々味わい深いが予約時間も迫っているので、
ゆっくりも出来ない・・・なんせビッコなもんで。

そして待望のときわに到着・・・ん?暖簾が出てない・・・。

すこし早いが(5分前)思い切って扉を開け「こんばんわ〜」

すると「いらっしゃいませ〜っ!」と変らずお元気で明るいセイコさんがそこに居た。

ご挨拶を済ませたあと持ち込みのシェリーを飲みたい旨を告げると、
蒸し器の底部分の両手鍋に水と氷を入れてワインクーラーのようにして持ってきてくださった。
さすがにこれにはビックリ・・・「いやいや、アイスペールに氷入れてもらえたら・・・」
「氷いれてロックで呑みますから」。

すると今度はワイングラス登場・・・「いやいや、そんなええのん使わんで良いですよ」・・・

結局普通のタンブラーをご用意いただき準備完了、
先ずはビールで乾杯し天ぷらと相性抜群の‘氷シェリー’をスタンバイし天ぷらを待つ。


先ずは天ぷらのスーパースター‘さい巻海老’からスタート

銀杏・イワシの大葉巻き・小茄子と次々揚げられる定番のスターたち

アスパラ、れんこんも外すことのできない天ぷらのお約束。

この笑顔でテキパキと揚げながら対応してくださるセイコさん


ここときわの名物と言えば‘こんにゃく’・・・肉のような旨さ、海老パンもええ感じです。

シェリーに超絶相性を見せるのが‘もんごいか’・・・美味し、ヤングコーン、〆は定番さつまいも。

味付けした大根おろしと、特製の塩でいただくのがときわのスタイル。
油っぽい天ぷらも、このスタイルだといくらでも行けてしまう。
しかも品良く明るいセイコさんのテキパキとした身のこなしと、
会話があってさらに箸も酒も進みまくる。


軽妙なおしゃべりも美味しさをさらにアップ!

またまたおかわりの才巻海老


最後は天茶と激旨お漬物で仕上がるのが、ときわのお楽しみ。

前日までの体調不良は何処へやら・・・?
美味しい天ぷらでいきなり絶好調の頂へ上ってしまう、
お馬鹿なAmore 八木・・・しかし、さすがに天茶だけはやめときました。

写真はお連れの蔭さんので、お漬物は僕チンの。

いつ訪れても感動の店 天ぷら ときわ。

もうあとどれ位続けていただけるのかはわからない。

何せ「もう80越えてまっから」と明るく笑い飛ばされるセイコさん。

しかし阿倍野から仕入れのため電車で黒門市場まで行かれるのは、
さすがに堪えるだろうし申し訳なくも思う。

「もう よっぽどのお馴染みさんやないと、しませんのや」とおっしゃったが、
結局はご自宅の電話番号を伺ったので またお世話になるだろう。

こんどは出来るだけ近いうちに。


帰りは暗い道が恐いとおっしゃるので、同伴退店・・・お気をつけて

世の中 色んなお店がありますが、この天ぷらときわ・・・間違いなく至宝です。
何度伺っても惚れ惚れするお人柄、
天ぷらの旨さは今さら語る必要も無く素晴らしい。

また 痺れてしまいました。