Amore 八木の酒落徒然


2009年9月22(火)・23(水)の日記


川上村キャンプ&アマゴ釣りと入之波温泉


入之波温泉へは大迫ダムを渡ってようやくたどり着くのだ

そう言えば・・・吉野川っていったい河口はどこやったっけ?

長年の疑問に終止符を打つべく?
シルバーウィークの最後の2日間を使い、
子供達と吉野川源流域の川上村へキャンプに出かけた。

本当はキャニオニングをしたかったのだが、
この足では夢のまた夢・・・沢にさえ入れない有様では諦めるしかない。

キャンプ場は当然ながら「入之波温泉」近辺で検索、
ヒットした白川渡オートキャンプ場が中々の大ヒット!
田舎の方たちの優しさに触れ、気温は低かったが
温かい気持ちキャンプの夜を迎えることが出来た。

先ずはお気に入りの食材「大和肉鶏」を仕入れるべく、
桜井にあるフード三愛をめざす。
吉野の地鶏で肉質の良さと凝縮した旨みが、なんともたまらない!

メス1羽を捌いてもらい、玉ひもも500g追加。
そして有精卵も1パック購入・・・勘の良い方なら「ははぁ〜ん、すき焼きやな」
と来るだろうが、まさしくその通りすき焼きがメインメニューだ。

彼岸花が賑やかに咲き誇る長閑な山村風景を抜け、
吉野には意外と早くたどり着いたが
そこから川上村に行く間にスーパーなどで地元野菜や氷を仕込むはずが無い・・・
169号線を少しバックするとスーパーが何軒か有ったのだが、
それに気付いたのは翌日の帰り道だった。

川上村には朝10時到着、「山のフェスタ」が開催されている、
匠の村へ向かい陶芸体験とガラスアート体験を楽しんだ。


先生の土練り講義を真剣に聞き入る子供たち、難しくて思うように練れない詠人

電動ろくろも初体験・・・この辺りまでは楽しく自然に笑顔が出るのだが・・・

成型が出来ず困り果てる杜人に、手を差し伸べる先生・・・詠人はちゃっかり

小さい時は器用だった杜人だが、
大きくなるにつれ慣れ親しんだ‘手抜き’癖と‘自画自賛病’のせいで
どんどんドン臭くなってきている。

粘土は正直で繊細だ・・・きっちりやった分しか結果は出ない、
手を抜き気を緩めるとすぐにグニャリと壊れてしまう。
結局最後まで不器用だったのは杜人で、
自信満々で臨んださっきまでとは別人の凹みかた。

何とか先生の手助けも有り、それぞれ2個ずつの器を作り
焼き上がる2ヵ月後に自宅に届けてもらう事になった。

続けて今度はガラスアート体験・・・こちらはオヤジも初体験。
くり抜いたフェルトと貼り付けた紙との空間に、
色とりどりのガラス片をちりばめオリジナルのキーホルダーを作った。


ここでもドン臭さ発揮しまくりの杜人〜詠人はガラスに着手・・・杜人はまだ・・・焦る兄

出来上がったトップは小型のガラス炉に入れられ10分ほど加熱、
梃子で表面をならし約1時間さますと
キーホルダー・ストラップ・ペンダントから好きなのを選択し
取り付けてくれそのままお土産となる。


「友愛橋」の階段を登ると丸い木のスペースが現れる、赤い橋は深い緑の針葉樹に映える。

ふもとにあった面白い形の橋でちょっと遊んでから、
道の駅を目指し食材&氷の調達を図るが中々無い・・・。
酒屋や小さな食品店など手当たり次第にあたるが、
無いか切らしてるか・・・結局氷は手に入らずで ちょっと心配になる。

お腹も減ったので蕎麦屋の山里に入り昼ごはん、
オヤジは気に入らなかったが空腹の食べ盛りには満足だった様だ。

匠の村に戻り「作品」を受け取りキャンプ場を目指しながらの氷探し・・・
結局キャンプ場の製氷機のお世話になって事なきを得たが、
恐ろしきは桜井を出てから1件のコンビニも無い田舎ロード、
備えは肝心・油断大敵〜キャンプの基本ですな。

心優しき白川渡オートキャンプ場の皆様〜
まるで村の集会場と一体化したような和やかムードでご老人方が集っている。

私たちのレンタルテントもお爺さん含めた男6人がかりで組み上げてくれ、
なんとも感謝のしようがないくらいだ。

その上 毛布と灯りはは自宅から運んできてくれ、
セッティングまでしてくれる心づくし。
ここの管理人さんの優しさには頭が下がります。

夕食のテーブルセッティングなどを済ませたら、念願の「入之波温泉」へ向かう。

しかしこの日は5連休の最後から2日目で、
Uターンラッシュのピークとなる日・・・
この近辺に観光に来ていた人たちが一気に秘湯入之波温泉へと流れ込んだため
辺境の山道に車が溢れかえっている。

「これはあかん、やめとこう」と
道の駅のとなりのホテル杉の湯方面へと車を走らせた。

途中「源流の森記念館」へ立ち寄り長年の疑問が解決!
吉野川は奈良県で〜和歌山に入ると「紀ノ川」と名前が変るのだ・・・
なんや そんな簡単な事やったんか!?

道の駅についてふとホテルの垂れ幕を見ると、
残念ながら日帰り入浴の受付時間が過ぎていてアウト!
今日は湯難の相が出ているのだろうか、またしてもショック。

仕方なく翌日のアマゴ釣り場の下見がてら、
「天降石風呂」なる妖しげな入浴施設を持つ木地ヶ森館へ向かった。

予想通り妖しげな風呂だったが、
かなり高額に思える入浴料を払っても二つある浴槽のうち
一つは使用禁止になっている・・・何やねん!って思うでほんま。


なんでこのショボさで700円?

しかも湯が川魚臭い・・・養魚場の匂いが移っているのだろう、
(ひょっとして、その水を使ってる?)
かなりの不快感を味わった入浴・・・やはり湯難の相は確かだった。

悲惨な気持ちで木地ヶ森館を出るころには雨が降り出す、
キャンプ場の事を考えると益々泣きたくなって来た。
セットしたテーブルや椅子などはずぶ濡れ〜食器類なんかも・・・

しかしキャンプ場に近づくにつれ雨は上がり、
何となく行けそうな期待感がこみ上げてくる。

そしてキャンプ場に到着して驚いたのは、
テーブルにシートを被せて雨避けを施してくれているではないか! 感動!!
湯難の悲しみから一気に気持ちは前向きに、
白川渡オートキャンプ場の皆様〜ほんとに感謝・感激です。

気持ちが前向きになったところで、晩ご飯の準備にもリズムが出てくる。

親子3人力を合わせ大和肉鶏のすき焼きディナーを仕込み、
そろそろ食べようかと・・・いや待てよ・・・
それどころではない異常な・・・おびただしい数の羽虫がテーブルを覆い
とても食事どころではない。

場所を屋根つきのバーべキュー場へ移動し、
明るさは足りないが照明を遠ざけ再セッティング完了。
虫たちは明るい光源周辺をわんさか飛び回っている。
さぁ 今度こそ乾杯だ!


さすがに食べ盛り・・・見事な食べっぷりです。

糸こんにゃく・牛蒡・茹で干し大根・白菜・青ネギ・ナス・しいたけ、
もちろんメインは大和肉鶏。
ささみの刺し身ともものたたきも添えて、待望のディナーが始まる。

うちだけが薄暗い中食事をしているのを見て、
「食べにくくないか?」と心配そうに声を掛けてくださる管理人さん・・・
「いや 電気を近づけたら、虫だらけで食べるどころじゃないんです」

そうこうするうちに、あちらこちらから「ギャー」と悲鳴が鳴り響く。
川沿いのキャンプ場〜ハンパじゃない数の虫たちは、
新たなターゲット目がけ元気に飛び回っているようだ。

軽く5〜6人前あるすき焼きも完食、
竹馬や手押し相撲・ボール遊びなどで腹ごなしをしたら
そこからはアモーレ親子のモヒートタイム。

オヤジはお気に入りのデパズブランをベースに、
子供達はノンアルコールで自分好みの味わいにモヒートを作る。


山奥のキャンプ場でもモヒートは美味い!〜デパズブラン&カリブシロップ

興が乗ってきたらポーカーで遊び、
この日は杜人の一人勝ち。
得意満々の笑顔を久しぶりに披露し、このキャンプ場の夜のお楽しみを終えた。


昼間の凹みかたとは別人〜得意顔の杜人&時々仲の良い兄弟

オヤジはデパズ(50度)を3分の2空け、かなり飲みすぎ気味で床へ向かう。


管理人さん宅の毛布で寝るオヤジと‘たらこ’詠人

左腕はずっと詠人専用の枕となり、寝袋を初めて経験する彼が眠りへ・・・
その姿を杜人が撮影し、今夜はお休みです。

9月23日(水) 入之波温泉〜アマゴ釣り〜吉野の脳天さん&渋銭湯

噂どおり朝の2時頃に2度ほどキャンプ場に鹿が訪れたようで、
テントのすぐそばで大きな泣き声を聞いた。

オヤジは早起きして朝ごはんのメニュー作りに取り掛かるが、
悪がきどもは深い眠りの中で起きる気配は無い。


明るくなってもテントの中で悪がきどもはご覧の有様

今朝のメニューは柿の葉寿司と大和肉鶏のなんばうどん鍋、
奈良の山の幸を存分に愉しみながら温まろうという算段だ。

段取りがほぼ整ったら雷を落としにテントに行ったが、
以外にも2人とも起きてテント内の片付けをしていたのでビックリ。


奈良の山の幸一杯の朝食メニュー

大和肉鶏のがらと身から出る出汁に、塩・味醂・醤油だけで味付けは完璧に決まる。
そこに野菜から出る旨みがまろやかさを添え超絶スープのうどん鍋へ。
黒七味をふりかけながら、ふうふう言って食べる山の朝の幸せ。
一日の元気が一気に湧き上がるようだ。


ただでさえ目立つオープンカー、撤収の早さも1番で・・・

昨日は入れなかった入之波温泉へ朝1番にリベンジすべく、
10時前にはキャンプ場を撤収し大迫ダム方面へ向かう。

昨日の妖しい空から一転、見事に晴れ渡った川上村。
気持ちよく入之波温泉へ向けて車を走らせ、こんどこその入浴を果たす。

秘境と言ってもちょっとくらいしかオーバーでない辺境の温泉「山鳩湯」、
ダム湖への斜面にへばりつくように建てられムードは益々異郷へと誘う。


鉄分とカルシウムの豊富な黄褐色の温泉は毎分500リットル以上自噴湧出

他にお客がいないと知るといきなり泳ぎだす悪童たち

ドバドバに湧出する湯は、ここを通って露天風呂へ

こちらがその出口、カピカピの集積物の川の様に露天へ注がれる

うねうね&カピカピの露天風呂からは大迫ダムが臨める穏やかな風景

温泉の溢れるダム湖への斜面はもちろんカピカピ

風呂上りにはこの急な階段を登りきり、ようやく駐車場へ戻れる。

39度の源泉は少しぬるいが、実際の温度よりも成分の濃い温泉パワーで
後から後からじんわりあたたまるのが良い・・・ほんとはもっと長湯したかったけど。

温泉の次は子供たち待望のアマゴ釣り場へ向かうが、
あまりの天気の良さとダム湖の眺めにゆっくり走り&記念撮影。


天気は上々、温泉も上々!

湯上がりすっきり、大迫ダムを越えて169号線を南下しよう!

道の駅でアイスを買って、昨日妖しげな風呂に入った木地ヶ森へ向かう。

アマゴ釣りは1人1キロ放流してもらい4000円、
3人分も要らないので2人分の放流を準備でき次第お願いすることにし
自前のぶどう虫をつけて早速釣りはじめる。

ところが1番釣り易いポイントのある区画を選んで臨んだのだが、
魚たちはぶどう虫に見向きもしない??なんでや?

10分ちょっとしてやっとニジマス1尾を杜人が釣り上げる。


昨日に続き今日もツキがある杜人

しかしそこからは音無しの時間・・・「お父さん、放流してもらって」と、
子供たちにせがまれ放流の合図をしに行く。

バイクの前にバケツを積んだオジサンがやってきて1キロ放流、
残りは念のために後に残しておくことに。

しかし・・・またまたしかし・・・
放流直後の魚は空腹で、普通は餌を見つけるとすぐに食いつくのだが来ない。
来ないというより逃げていく・・・なんで?

時間の経過と共にどんどん釣り難くなるのが放流魚のならわし、
いかに早めに勝負するかだが食う気配が無い。

仕方なく管理人さんのところへ杜人を走らせイクラを購入、
イクラなら入れ食いだろうと思ったがこれもダメ。

「ちょっとお父さんがやってみるわ」と交代したが???
きっちり餌を流してやってるのに食わない。
ショックを受けると共にどんどん焦る、焦ればなおさら釣れなくなる。

もうオヤジは完全にお手上げでビールモードへ、
じゃこ天つまみながら子供達が釣る姿をのんびり見学する。


何軒かある川上村の管理釣り場・・・ここが1番自然で他はコンクリ釣り場です〜ボチボチ釣れだす子供たち

結局2時間半ほど遊んで、杜人がアマゴ4のニジマス1、
詠人がアマゴ・ニジマス各1の釣果・・・オヤジはビールとじゃこ天のみ。

残りの1キロはそのままお土産に持って帰ることにして、
木地ヶ森渓流釣り場を後にした。

そして次は世界遺産吉野山へ向かうが空模様が急変、
幌を閉めて残念なクローズドライブ。

でもすぐに雨は上がったので気持ちいいオープンで吉野入り、
頭の神様?脳天大神へ詣でて悪がき達の矯正をお願いする。


悪がき達の矯正をお願いしても、オヤジがこれなんでご利益のほどは?

水掛地蔵さん?にお参りするときも、遊び半分なのできっとご利益は??

やっぱり・・・いや絶対にご利益なんて望めるはずは無く・・・

高校受験を控える杜人に勉強の効率アップを祈願し、
脳天様の鉛筆を購入〜ちゃんと使えば少しはご利益はあるのだろうが
彼の勉強嫌いは日に々レベルアップしている。
受験前の学生とは思えない取り組み方なので、
多くを望むのは無理な話だが・・・

次は吉野山へ上り歴史在る景観を見て一休み・・・
と行きたい所だったが助手席で惰眠を貪る杜人。
何度も「起きとけ」と促したが甲斐なく惰眠を繰り返す。
ここまで散々横で寝ておきながら、ここぞと言う時でさえも・・・。

とうとうオヤジの雷炸裂〜!
いつもの事ながら怠慢〜雷〜すねる・・・観光に来ていながら、
彼の悪癖は一向に治まる気配無く
名物?さくらアイスクリームは詠人と親父だけ食べる。


さくらアイスを食する詠人とすねてる杜人

もうそろそろ小旅行もフィナーレへと向かう。
最後はやっぱり渋銭湯、地方ならではの歴史感漂うお風呂で
ホッコリと温まるのが何よりだ。

40分ほど車を走らせ五條市にある大黒湯を目指したが、
ナビが「間もなく目的地周辺です」と言うので案内を終了したら
横に煙突と破風造りの玄関が見えたので「ここや」とばかりに訪問。


きっと大黒湯のはずだが・・・何故か木の看板には「栄湯」とある

結局 槙のお風呂が素晴らしい大黒湯は近所だが、
今日は休業(月・水・金休み)らしく結局は入れなかったので
偶然遭遇した栄湯を堪能することにした。

杜人は相変わらずすねていて「ボクお腹痛いから、お風呂止めとく」と、
ショボイ言い訳をして車で待つ事に・・・
結局詠人と二人でイニシエ銭湯栄湯を楽しんだ。


大好きな木のロッカーは、完全現役で美しい

「わしもほんまはいつも大黒湯に行っとんねん」とおっしゃるお爺さんと、
色々おしゃべりしながら古き良き銭湯をいつくしみ
家路へつくべく車を大阪方面へ走らせる。

最後は Mojito 7 BARで、アマゴちゃんたちの下処理を済ませ
子供たちを送っていったのは夜9時頃。

大役?を果たした親父は、肩の荷が下りたのと
虚無感に包まれ人恋しさのあまり庄内のFree&Eazyへ向かい、
コマイをあてに日本酒飲みまくり
最後は代行運転でのオープンドライブで帰宅。

次のキャンプでは、きっと焚き火の楽しさを教えてやるぞ
・・・と、胸に誓って爆睡の渕へと落ちるオヤジ 46歳 怪我だらけ ・・・だった。